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日銀プロパーが3代続いた総裁ポストを、虎視眈々と狙う財務省

白川総裁続投の可能性も? 人事で加熱する日銀と財務省の暗闘

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 こうした事情により、財務省OBから日銀総裁が出るにしても、「花の(昭和)41年(1966年)入省組」と言われた武藤氏ではなく、「一挙に74年入省組の丹呉泰健氏(現読売新聞グループ本社監査役)や杉本和行氏(現みずほ総合研究所理事長)まで飛ぶのではないか」(財務省OB)との声も聞かれる。一方、財務省は今回ははなから副総裁狙いではないかという声もある。その有力候補とみられているのが、津田廣喜・早稲田大学教授だ。

 そのような中、日銀関係者からは、白川総裁の2年下と入行年次が近いものの、山口廣秀副総裁の昇格を期待する声が強い。「山口副総裁は与野党を問わず、政治家への受けもよく、総裁昇格の目があるのではないか」(日銀関係者)というものだ。はたして5年の年月を経て、武藤総裁は実現するのか。それとも異例の白川続投の目も残されている。

 いずれにしても次期日銀総裁は、懸案であるデフレ脱却に向けて大胆な金融緩和策に理解のある人物が就く可能性が高い。速水優、福井俊彦、白川方明と3代にわたり続いた日銀プロパー総裁が、再び大蔵省(現財務省)OBに移ることに対する日銀内部の抵抗は予想以上に強い。総裁ポストをめぐる、財務省・日銀の水面下の暗闘が始まっている。
(文=森岡英樹/金融ジャーナリスト)

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