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“優等生”韓国の厳しい実態…超格差、高齢者の半数が貧困

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 韓国全体の非正規雇用比率は日本と同水準の34%程度だが、正規雇用の月平均賃金が22万円弱に対し、非正規雇用は約10万円と半分以下になってしまう。さらに社員300人以上の正規雇用では約34万円となり、非正規雇用の3倍だ。大企業の正規雇用か、非正規雇用かというだけで大きな格差になっているのだ。

 社会保障も財源不足から不十分なものになっている。国民医療保険では低負担低給付の原則が貫かれ、患者が支払う自己負担額の多さは先進国ワースト。全医療費に占める自己負担額の比率は34%を占め、16%の日本の倍以上になっている。個人が直接窓口で払う医療費は、日本の倍以上ということだ。

 99年に国民皆年金化が実現したものの、給付水準は低く、高齢者貧困率も高い。OECD(経済協力開発機構)加盟国の平均13.5%に対し、韓国の高齢者貧困率はその3倍以上の45.1%。実に65歳以上のほぼ2人に1人が相対的な貧困状態(可処分所得が全体の中央値の5割以下)に置かれているのだ。

 さらに定年は55歳。しかも希望退職やリストラなどで「体感定年退職年齢」は40歳代後半といわれている。一方で、若年層の就職難や兵役のために平均就職年齢は20歳代後半と遅く、確実に稼げる期間は人生で20~25年しかない。30歳半ばで子どもを産むと子どもが大学を卒業する前に親が失業するリスクもあり、子育てがしにくい環境でもある。このため、出生率も先進国で最低の1.23人だ。20年代末には現在の日本並みの高齢化社会になりそうだという。

 今回の大統領選では、「経済民主化」という形で財閥改革が争点になっているが、これまでも大統領選の候補者は財閥改革を打ち出してきたが、選挙が終わると忘れられてきた悲しい現実がある。日本よりも過酷な労働環境で、国家自体がブラック企業化しているといえそうだ。
(文=松井克明/CFP)

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