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牛窪恵の女ゴコロがブームをつくる! 第6回「クリスマスブルー」

クリぼっち、現金おねだり?Xマスブルー“やさぐれ女子”の本音

文=牛窪恵

 ある調査でも、「クリスマス(イヴ)前に、ストレスを感じる」と答えた独身・彼氏ナシ女性(20~40代)が、49.2%と約半数。

 とくに20代単独では、「ストレス」と答えた女子が、なんと63.4%にものぼった。若い世代ほど、ストレスが高いのだ(11年 オルチニン研究会調べ

 結婚前のウェディングブルーならぬ、“クリスマスブルー”に陥る女子たち。

 よくよく聞くと、ストレス要因はおもに2つある。

 1.カレが、クリスマスに力が入っていない
 2.クリスマス直前でも、カレがいない

 1.については確かに、女子に同情すべき余地もある。

 例えば、「スイーツが欲しいと言ったら、100円ショップに連れて行かれた」や「クリスマスプレゼントが、ペットボトルのおまけだった」など。

 でも一方で、男性も気持ちや財布に余裕がない。昔とは違うのだ。
 
 バブル時代のクリスマスデートでは、20〜30代のカップルのうち「男性がデート代を全額負担」するカップルが、82.6%と大多数を占めていた。

 ところが、いま男性が全額負担する割合は、30代で48.6%、20代では27.7%しかいない(10年 マクロミル調べ
 
 女子も、その厳しい現実は分かっている。「カレもお金ないのに、無茶な要求をしちゃ悪いかな?」といった、多少の遠慮もある。

 だからこそ、クリスマスブルーにもなりやすいのだ。

●本音はカレと過ごしたい?

 そしてもう1つ。

 未婚女性にとって、最大のブルー要因は、「カレがいない」こと。

 弊社インフィニティの調査でも、20~40代のシングル女子の56%に、カレがいなかった。クリスマス直前でも、この数値。

 さらに、今年の流行語「クリぼっち(クリスマスにひとりぼっち)」の女子も、1割にのぼった。もはや「イヴにおひとり様」も、珍しいことではないのだ。
 
 「クリぼっち」は、企業にとってはビジネスチャンスでもある。

 数年前から、ホテルやレストラン、居酒屋などは、クリスマス対応の「おひとり様プラン」を次々と提案。それなりに人気を呼んできた。

 でも女子の本音は、「やっぱりクリスマスは、カレと過ごしたい」。

 先のオルチニン研究会の調査でも、独身・彼氏ナシ女性の75%が「クリスマスはデートしたい」と回答。

 特に、最も若い20~24歳では、その声が85.4%にものぼった。

 一見、やさぐれたリアリストに見える女子たち。

 でも実は、カワイイ女ゴコロを胸に秘めている。ぜひ今年は、彼女たちがポロッと本音をもらし、ロマンチックなクリスマスを過ごしてくれればいいなぁと願うばかりだ。

<目次>
 【1】クリぼっち、現金おねだり?Xマスブルー“やさぐれ女子”の本音
 【2】Xマスの経済効果はゼロ?サザエさんと深津絵里から読み解く
 【3】Xマス過ごし方、独身男女アンケート!ジム、女子会、格安…

牛窪恵

牛窪恵

マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役。1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社。5年間の編集およびPR担当の経験を経て、フリーライターとして独立。2001年4月に、マーケティングを中心に行う有限会社インフィニティを設立。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)、『キャスト』(朝日放送系列)、『あさナビ』(テレビ朝日系列)などに出演中。トレンドやマーケティング関連の著書が多数あり、「おひとりさま(マーケット)」(2005年)、「草食系(男子)」(2009年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネートされた。近著は『アラフォー独女あるある! 図鑑』(扶桑社)。

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牛窪恵【公式ブログ】

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