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カルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者も正念場!?

日産EVが背水の陣 充電不足でインフラも未整備 まったく売れないエコカーに未来はあるのか?

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 日産が51%、NECが49%出資し、リーフ向けにリチウムイオン電池を供給するオートモーティブエナジーサプライ(AESC)は、1000億円を投じて、年産でEV9万台分の生産体制を整えた。ところが、12年のリーフの販売は世界で2万7000台。計画の3分1にも届かない。AESCの存立が問われる事態だ。

 救済に乗り出したのが、官民ファンドの産業革新機構である。AESCとソニーの電池子会社、ソニーエナジー・デバイスが経営統合した新会社に革新機構が出資する、というシナリオだ。大赤字のAESCを連結対象会社から外したい日産やNECにとって、日の丸電池構想は大歓迎だったが、統合交渉は難航している。ネックになっているのは新会社への出資金。ズバリ、いくら出すかというカネの問題である。はっきりいえば、どのくらいの手切れ金を支払うかということだ。

 外資系証券会社の自動車担当者のアナリストは「ゴーン氏がなぜEVにこだわるのかわからない」と首をかしげる。「投資家が求めるのは利益だ。ゴーン氏が確実に利益を上げていれば、たとえEVから離脱しても問題にはならないはずだ」と分析する。

 とはいっても、ゴーン氏はEVから手を引くことができない事情がある。日米両政府から多額の補助金や投融資を受けて、EV事業を立ち上げているからだ。「普及しなかったので、EVをやめます」とは、口が裂けても言えないのだ。

 EVを志賀COO直轄事業にしたのは、背水の陣を敷いたことを意味する。ゴーンCEOは試練の時を迎えた。

●国内の希望小売価格、一律28万6650円値下げ

 日産自動車は、EVリーフの国内の希望小売価格を4月19日から引き下げた。3つあるグレードを一律28万6650円下げ、新価格は税込みで306万2850円~384万7200円。政府のEV向けの補助金(78万円)は4月以降も継続する見通しで、補助金を受ければ228万2850円~306万7200円。サイドエアバッグなどを付けなければ最安値は220万9350円になるが、なぜか「お買い得感」が出てこない。
(文=編集部)

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