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知ってるようで知らない……薬局の歩き方・クスリの選び方 第12回

シャンプー、知らずに使うと頭皮が腐る? ベストバイはどれ? 買ってはいけない商品も

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・リンスインシャンプー

 まずはリンスとシャンプーを併せ持つ、不思議な洗髪剤です。高級アルコール系洗剤に多く使われる、ラウリル硫酸ナトリウムなどが主成分で、中性からややアルカリ性です。これで髪の毛を洗うと油を界面活性成分が強力に包み込んで、水に溶ける状態にします(乳化)。この状態では髪の毛のキューティクルの間に入っている油まで押し出され、髪の毛のキューティクルの間が、開いた松ぼっくりのような状態になります。

 この状態では、髪の毛の中に新たな汚れも入りやすく、なにより指通りがゴワゴワして不愉快ですよね。

 そこで、リンスのような逆性の界面活性剤を使って、電気的な反発を中和して、キューティクルを閉じさせ、髪を傷みにくくする必要がある、これがシャンプーの後にリンスを使う理由です。いわばリンスとシャンプーは酸とアルカリの関係になるので、市販のシャンプーとリンスを混ぜただけでは、リンスインシャンプーになりません。

 リンスインシャンプーは、改良したリンス成分にシャンプーの分子が静電気的にくっついた状態に調整されており、お湯の存在下ではシャンプーを遊離して油を落とし、すぐさまリンス成分が電気的に中和して、髪の毛に残るという、極めて高度な化学の結晶となっています。

 皮脂の分泌が多く、頭皮が丈夫な人は、ものぐさで、特に男性の場合、リンスをしない人は多いのですが、リンスをしないとキューティクルが開いたまま、そこにいろいろなゴミが入ったり、髪の毛自体がもろくなり、あまりよくありません。そういう人にはまさにうってつけの商品でしょう。通常のシャンプーより流れが悪いので、よくすすぐことさえ注意すればいいですけどね。

・ダメージヘアー&カラーヘアー用シャンプー

 主に、白髪染めや化粧品の定着をよくするために使われる高級脂肪酸系洗浄剤に、各種の油が含まれているのが特徴で、シャンプーでキューティクルが開いて、リンスで閉じるという行程の間に「キューティクルの間から油分を入れる」という行程が含まれているものが、だいたいダメージヘア向けとして売られているシャンプーの正体です。

 ただ、実際に傷んだ髪には高級脂肪酸のシャンプーよりアミノ酸系シャンプーのほうが頭皮を荒らしにくい分、良さそうなので、なんとも中途半端な存在とも言えます。

 またこれらに含まれるセテアリルアルコールは、敏感肌を引き起こす可能性も示唆されているので、ダメージヘア用を使ったあと、頭皮がかゆくなったとか、赤くなったという症状が出た場合、速やかに使用を中断し、皮膚科に診てもらうようにしたほうがいいでしょう。

・フケ防止シャンプー

 フケ防止シャンプーの多くは、アミノ酸系シャンプーに、さらに油分が加わったもの。フケは頭皮が乾燥し、その乾燥肌の表面が剥離し、鱗状に落ちてきたものです。それゆえにフケを減らすには、頭皮を潤わせればいい……ということなのですが、実はあまり根本的解決になっていません。

 そもそも頭皮が荒れていることが問題なので、この部分を治療しない限りどうしようもないのです。

 それがアトピー性のものなのか、真菌の感染症なのか、それとも乾燥によるものなのかは、個人では見分けがつかないでしょう。乾燥程度であれば、フケ防止シャンプーを使わなくとも、リンスをすすぐお湯に、桶1杯に対してペットボトルのキャップ2・3杯程度のグリセリンを溶かして、化粧水のような状態にして頭皮にまとわりつかせれば十分です。

 大粒のフケが出るのは……ただの洗髪不足、頭皮をしっかり洗いましょう。洗髪といっても髪を洗うのではなく頭皮を洗うというのを意識して、指の腹で髪の毛を逆なでするように、きっちり揉み込んで洗髪するのがコツです。

 乾燥によるフケは、余分な油を頭皮につけるより、頭皮も顔の皮膚の延長線としてスキンケアをしっかりしてあげることが重要です。フケ防止シャンプーは別に悪い商品でありませんが、健康な頭皮であればフケが問題になるほど出ることはないので、そこをはき違えないように商品を選ぶとよいでしょう。

・殺菌性シャンプー

 スミスリンやミコナゾール、サリチル酸といった、寄生虫や白せん菌(水虫の原因菌)に対して強い殺菌力を持つ成分を含んだシャンプーの一群です。主にペットのシャンプーとして流通していますが、最近人間向けのもので、真菌に対して強い殺菌力を持つ、硝酸ミコナゾール(水虫の薬としても有名)を配合したシャンプーが、持田ヘルスケアから「コラージュフルフル」という商品で発売されています(が、どうやら製造終了らしく、現在は在庫限りの模様)。

 白せん菌は足だけにつく病原体ではなく、当然皮膚があればどこでも繁殖ができます。しかしそれが、本当に頭皮で大繁殖し始める事態になっていると、もはや家で治すことができる範疇ではなく、速やかに皮膚科で治療を受けるべきです。

●ヘアケア業界にはびこる都市伝説を検証

 防腐剤ゼロがいい? 天然成分は安全の証し? シリコンは害悪? マイナスイオンが良い?

 シャンプーはもちろん、育毛剤などに至るまで、頭髪関連はどうにも科学的な裏付けの乏しい、インチキ臭い説がまかり通る、謎の多い世界です。

シャンプー、知らずに使うと頭皮が腐る? ベストバイはどれ? 買ってはいけない商品ものページです。ビジネスジャーナルは、連載、アレルギーシャンプー健康の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

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