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“人に任せて、人を育てる” 自分でやってはだめ! リーダーに必要な3つの心得

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 リーダーの立場にいる人の中で、「メンバーに任せた仕事がうまくいかないから、結局、自分でやったほうが早い!!と思って、自分が対応をしてしまった!」、そんな経験をしたことがある人はかなり多いのではないでしょうか。

 確かにいきなりメンバーに仕事を任せても、メンバーが混乱してしまうのは当然のことですし、また、リーダーの立場からしたら「どうして当たり前のことができないんだ!」となってしまいます。

 でも、よく考えてみて下さい。この時点で、すでにリーダーとメンバーの気持ちは、大きくすれ違っていませんか? お互いに信頼関係をうまく結び、意思疎通が出来ていれば、こうした状態に陥る前に、うまい対策が講じられているはずです。

 組織人材コンサルタントの西邑浩信さんは『自分でやったほうが確実(はやい)! がなくなる任せる技術』(明日香出版社/刊)の中で、リーダー自身が「自分でやったほうがはやい」と思ってしまうと、そんなリーダー自身の意識やあり方が周囲に影響し、メンバーがなかなか育たない、仕事を一向に任せられない、チームが全然一つにならない、など、様々な悪影響が出る、と指摘しています。
 では、そんな状態から抜け出すには、どうすればいいのでしょうか? ここではあなたが仕事を任せる前に心得ておくべき、3つの大事なポイントをご紹介します。

(1)仕事を任せるには、まず自分の心の整理から
 西邑さんは、メンバーに仕事を任せられるリーダーに共通する点として、常に「泰然自若」としていることが挙げています。つまり、どんなことが起きても「どーん!」と構えている、そんな姿勢がメンバーたちに安心感をもたらしているのです。
 確かにそんな状態だと、何か起きても「このリーダーなら安心だ」とメンバーは思うでしょう。では、どうしてそういう人たちは安心感があるのでしょうか。それは、彼らが何かことを起こす前には必ず「ひと呼吸」おき、何かことを進める前に準備をしているからです。ひと呼吸おいて、冷静になって現状を見てみる、そうすると、忙しい時には見えなかったことがたくさん見えてくるのです。
 仕事を「任せる」か「任せないか」を判断するのはリーダー。そして「任せた」責任もリーダーにあります。まず落ち着いて、自分の心の整理をできる人が、仕事をうまく任せられる人なのです。

(2)メンバーのこと、ちゃんと理解していますか?
 任せられない人の多くは、任せられない理由に、必ずと言ってよいほど、メンバーのスキル不足をあげます。しかし、具体的にどんなスキルが欠けているのか、どんなスキルを身につければ仕事を任せることを可能なのか、そこまで、詳細に答えられることができるでしょうか。
 任せる上で大切なことは、メンバーのスキルや能力をちゃんと理解することです。本書ではそのために、メンバーたちのスキル状況を簡単にチェックできる箇所もあり、それらを把握しておけば、仕事を任せるときも、冷静に、客観的に対応することができます。
 人は誰でも、それぞれに強みと弱みがあるもの。まずそれらを把握した上で、仕事を任せることが大切なのです。

(3)最低限のルールと最大限の自由を与えよう
 仕事を任せたら、なるべくその人の自主性に委ねたいもの。しかし、単に自由にさせてしまうと、混乱させてしまいかねません。
 このとき重要なのは、まず、チームや組織としての規範やルール、大事にしている価値観、理念などを理解してもらうことが大切です。その上で、「何をするか(WHAT)」「どうするか(HOW)」を可能な限り、メンバーに委ねるのです。
 仕事の醍醐味の一つは、自分自身の裁量で「何をするか」「どうするか」を決めて動かすこと。それが若手の頃から出来ていれば、将来、生産性の高い仕事をしてくれる可能性が大きくなります。メンバーの「やりたい!」という気持ち、内発的動機に常に焦点をあて、本当の自発性や責任感を芽生えさせること、それがリーダーの重要な役割なのです。

 こう見てくると、リーダー自身がいかに「事前にちゃんと準備をするか」が、「自分でやったほうがはやい」から抜け出す一つのカギとなりそうです。

 確かに、どんなことでも成果を決める重要な要素の一つに、PDCAのP(PLAN)、つまり事前準備が万全にできているかどうか、があります。仕事を任せる場合も、万全な準備ができているからこそ、冷静に、そして客観的にチームやメンバーをみつめられるのです。

 メンバーに任せようか考えているときに、「自分でやったほうがはやい」と少しでも思ったら、まずひと呼吸おいて、仕事やメンバーの状況を考えてみてはいかがでしょうか。

 一旦冷静になれば、落ち着いて、客観的に現状を見られるようになり、それまで隠れていた新たな可能性が見つかるかも知れませんよ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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