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“難しい”アラフォー独女の生態〜なぜ3.5人に1人は独身?隠れバブラー、今に満足…

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 アラフォー女性たちは、そこまで具体的に考えずに、ここまで来てしまった方が多いのです。それに、35歳から37歳で妊娠確率がガクッと落ちることは、最近になっていわれ始めたことです。だから、「どうせ私は、今の若い子たちほど計画的じゃなかったし」と、ちょっと自虐的な、冷めた目で若い子の婚活や妊活を見ていたりします。

――団塊ジュニア世代を取材されて、驚いたことはありましたか?

牛窪 都心部から2時間ほどの場所で家賃7万円の古いアパートに住んでいて、見た目も質素なアラフォー女子に話を聞く機会があったのですが、よくよく聞くと、彼女は150万円払って馬主となり、週末に馬に会うために、その町に住んでいました。また同じく堅実に見えた別のアラフォー女性の家を訪ねると、そこにはブランドもののバッグがゴロゴロありました。実は、私たちは取材にお伺いする前に日記調査をしたのですが、そこには馬やブランドもののことはまったく書かれていませんでした。バブル世代であれば、絶対自慢したはずです。

 ほかにも、東京の木造アパートに住んでいるアラフォー女子が、4000万円もの預貯金があり、「そろそろマンションでも買おうかな」と、まるでスーパーで買い物をするように物件のチラシを見ていたり。4000万円の預貯金というのも結構すごいことですよね。

 団塊ジュニア世代女子は、あまりお金を使わずに、質素な生活をしているという印象を持っていたので、ちょっと驚きでしたね。彼女たちは、使うときには気前よく使い、使うことに対して罪悪感までは持っていないことがわかりました。ここが現20代とは違います。お金の使い方は、むしろバブル世代寄り。ただ、バブル世代のように、それを自慢したり、見栄のために買ったりということはしません。だから、団塊ジュニア世代のことを「隠れバブラー」と呼ぶ人もいます。バブル世代と団塊ジュニア世代の違いは、自慢するか、自慢しないかだとわかりました。

――どうして団塊ジュニア世代は、バブル世代のように自慢しないのでしょうか?

牛窪 団塊ジュニア世代は、「自分たちは就職氷河期でつらい思いをしたけれども、バブル世代は楽をして就職した」「自分たちはバブル世代とは違う」「バブル世代のようにはなりたくない」と思っています。だからといって、100%否定しているわけではなくて、なんとなく共感している部分もあるのです。

 団塊ジュニア世代に対して、シティリビングと共同でアンケート調査を行ったところ、バブル世代とゆとり世代への印象では「バブル世代と仲良くしたくない」という回答は25%だけで、「バブル世代に共感する」は74.5%もありました。

そして、「ゆとり世代よりも、バブル世代の気持ちを理解できる」と思っている人のほうが多いことがわかりました。ただ、バブル世代のように見栄を張り、見た目で男やモノを選ぶというような“イタい”ことはしたくないと思っているので、自慢していると思われるようなことを人前で言わないわけです。だから、良くいえばバランス感覚が備わっていて、周りを見て空気を読んでいるのです。

 それに対して、ゆとり世代は、お金を使いたがらないです。彼らはすごく慎重で、ネット通販であっても一つひとつ値段を比較して、少しでもお得なものを買おうとします。しかも、男子でも3割が家計簿をつけています。ある調査をしたときにも、男子の5割が貯金をしており、その理由のツートップは、「老後のため」と、独身なのに「子どもの教育費のため」でした。とても堅実で、お金を使うことを罪悪と思っているので、彼らにお金を使わせるのは大変ですね。

――団塊ジュニア世代には、ほかにどういう特徴がありますか

牛窪 例えば彼らの親、すなわち団塊の世代の人たちは、物分かりもいいですし、感覚も若いので、「家を継げ」とか「早く結婚しろ」というようなプレッシャーをかけない。結婚まで親と同居する団塊ジュニア女性は、7割以上いるといわれます。ただ、その9割は家事をしません。それに、母親を誘導して、物を買わせるのが上手です。でも、それも「別居するよりお得だし」だけでなく、「親が喜んでくれるし」との親孝行感覚もある。そして、「休日くらいはひとりを満喫したい」といってひとり旅をしたり、ひとりでカラオケに行ったりして、「まぁ、普段もひとりだけどね」と自分でツッコんだりしてます。この世代から急速に核家族化が進み、ひとり部屋で育ってきたりした影響でしょうか、ひとりの時間をすごく大事にするようになりました。

 また同じアラフォーでも、バブル世代と違って男女平等の世代ですから、女性は男性からご馳走になるというような恩恵は、あまり受けていません。だから、男性に対して、「お金を使わせては悪い」というような意識を持っています。それで、結婚した後も「夫婦というより友達」「お財布はそれぞれ」という傾向が顕著に見られます。

深刻な「オス化」

――アラフォー独女が「オス化」し始めていることに警鐘を鳴らしていますね。

牛窪 バブル時代に、ゴルフや競馬に熱を上げ、ホッピーを飲んでいた“オヤジギャル”は、単に行動が「オヤジ化」しただけですが、アラフォー独女は、行動だけではなくて、ヒゲが生えたり、男性のような体臭や口臭がしたり、体が「オス化」し始めているのです。ただ、恋をしたいとか子どもを産みたいという女としての気持ちを完全に捨ててしまったわけではありません。それで、私は、「体は『オス化』しているけれども、乙女の気持ちもまだ持っている」という意味で、「オヤジなでしこ」と呼んでいます。

 この現象は、男性の草食化と基本的には同じで、ホルモンバランスの問題だそうです。つまり、アラフォー年齢になると男性ホルモンが優位になり始めますが、それが女性ホルモンより立つことで「オス化」し始めるわけです。「働いている女性のほうがヒゲは濃い」という調査結果もあり、やはり仕事のストレスが大きく影響しているのではないかと考えています。また、「オス化」が進むと妊娠しにくくなるといわれていますので、仮に結婚しても子どもはできるのか、結構深刻な問題です。

 この問題を解決するためには、「女でよかった」と思うことが重要だといわれています。つまり、好きな人の子どもを産みたいと思うとか、男性に重い荷物を持ってもらい、大切にされていると感じるようなことがないと難しいそうです。女性は、男性に甘えるところもないと、どんどん「オス化」が進んでいく。でも、男性も草食化しているし……甘えにくいわけですよね。

――アラフォー独女は、本音ではどうしたいのでしょうか?

牛窪 結婚はしたいけどいつでもいい、ただ、出産をどこで割り切るかということが問題です。今回の調査でも、「40代になっても機会があれば産みたい」という方は3割以上いますので、なかなかあきらめられないのです。それが女性にとって一番の葛藤ですよね。

BusinessJournal編集部

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