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知られざるブライダル業界、ウェディングプランナーという仕事の魅力と苦労とは?

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 そこで、その日はプランナーであることを忘れて、同じ境遇で、同じ悩みを抱えていたという個人的な気持ちをしゃべったんです。結婚後に、姓が変わっても両親と近くに暮らしていること。姉妹とも離れても仲良く連絡を取り合っていること。結婚をしたことによって主人と2人で両親を大切にしていること。その日は合計8時間くらいお客様と話をしました。ご新婦は心の中を伝えたことで、ご来館時に比べてとてもすっきりとした表情でお帰りになられました。

 そして毎日毎日、結婚式に関係ある内容から関係ない個人的な内容まで、一日2~3通メールのやりとりを続けました。

 結婚式当日。結婚式が無事にお開きとなり、結びに携わったスタッフ一同で挨拶をするんですが、それまでのことが走馬灯のように思い出されて大号泣してしまったんです。

–一生懸命取り組んだ仕事が報われた瞬間ですね。

大川戸 ウエディングプランナーのように、人の人生を祝福する場面に携われる仕事って多くないですよね、それだけ私たちは幸せな仕事をしているわけなのですが、仕事は日常なので、時にはその認識が薄れてしまう、慣れてしまうこともあります。けれど、こうやって一生懸命になった結果、2人からも「本気になってくれた」と喜んでいただけた。ご新婦のお母様からもよくお電話をいただいていたんですが、式が終わって「うちに3番目の娘ができたみたい」と言っていただけました。ウェディングプランナーであることや、ブライダルプロデュース会社という枠を超えて、27年間生きてきて、人として救われたような思いです。

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–反対に、失敗の経験などもあるんでしょうか?

大川戸 明確な失敗ではありませんが、先の結婚式を経験する以前は、話さなきゃいけない、決めなきゃいけないといった「いけない」にとらわれて、いろいろなお客様がいることを忘れがちになっていました。特に忙しい時期は、「なんとかうまく回さなきゃいけない」「次の打ち合わせに間に合うようにしなきゃいけない」と、担当するカップル全員の思いを受け止めることが難しかった。そうすると、クレームがあるわけではないけれど、結婚式「だけ」で終わってしまう。その結果は、私にとっては成功とはいえません。

 それなら私でなくてもいいし、当社の会場でなくてもいい。人間なので100%できるわけではありませんし、知識もまだまだ浅い部分もあります。しかし、その中で、担当する新郎新婦のために一生懸命になるということが大切なんです。

–大川戸さんの今後の目標を教えてください。

大川戸 ずっとプランナーとして現場に関わっていたいですね。対お客様ではない仕事も会社としては必要ですが、私自身としては、お客様と打ち合わせを重ねながら、素晴らしい結婚式をつくっていくことが目標です。今の立場は変わらずに、知識やキャリアを積みながら、もっといいプランナーになっていきたいです。

–結婚して2年になられますが、今後は出産も考えていらっしゃるのでしょうか?

大川戸 主人も年上ですし、年齢的に周りも出産をする人が多くなってきました。私もそろそろ子供が欲しいと思っています。子供がいながらウェディングプランナーの仕事を続けるのは不安ですが、結婚するときも不安を感じつつ「やっちゃえ!」と飛び込みました。とりあえず飛び込んでみて、しっかりと結果を残していきたいですね。
(構成=萩原雄太)

BusinessJournal編集部

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