「素材を大事にする」という思想は、「マイ・グラノーラスタイル」だけでなく、弊社全体に浸透した思想なのです。当社の「ベジップス」という野菜をそのまま加工した商品が売り上げを伸ばしていますが、グラノーラ同様に「素材を大事にする」という点が評価されているからだと考えています。

–「マイ・グラノーラスタイル」の販売開始はいつですか?

佐藤 9月24日から、弊社のオンラインショップ通販サイト・LOHACOで販売しますが、弊社オンラインショップでは、すでに9月10日から予約を受け付けています。また、ホテルニューオータニのレストラン「SATSUKI」の「パーフェクトメニュー朝食ビュッフェ」のメニューの一つとして、期間限定で提供されています。

–販売チャネルをオンライン通販だけに限定している理由はなんですか?

佐藤 お客様とのコミュニケーションを重要視しているからです。例えば、オンラインチャネルであればお客様とワン・ツー・ワンで接することができ、お客様の生の声を直接すぐに聞くことができます。そういう声を商品開発に生かしていきたいと考えています。ホテルとの提携でも、お客様の声を身近に受け取れるというところがありますね。

 それから、「そこでしか買えない」という、ある種の付加価値の創出も狙いのひとつです。どこでも買える商品であれば、オンラインショップでは価値のない商品になってしまいます。例えば、私どもの「じゃがポックル」は、最近はポテトファームの通販サイトでの購入も可能となりましたが、基本的には北海道の地域限定商品で、北海道内の空港、駅売店および土産物店で販売しています。発売後、「非常においしい」とたちまち人気商品となり、長い間好評を博している商品です。「マイ・グラノーラスタイル」も、同じように育っていくといいですね。ただ、今後どういうお客様にどういう経路で提供していくかは、中長期的に考えていかなければいけないと思っています。

●商品開発の裏側

–「マイ・グラノーラスタイル」の商品開発に当たり、最も気をつけた点はどういうところですか?

佐藤 「贅沢なフルーツの使用」をコンセプトに、フルーツにこだわりを持ちました。そこで、女性の方々が好まれるような、ブルーベリー、カシス、アプリコットといったさまざまな素材をいろいろ組み合わせ、大きさや量を変えて何度も試作を繰り返しました。開発は去年の春くらいにスタートしましたので、1年半くらいかけて、試作品はたくさん作りましたね。その上で1000人以上の消費者に対して何回にも分けて試食調査を行いました。その結果、本当においしい、買いたいという声が多かった「輪切りバナナとざく切りイチゴ」「たっぷりりんごと香ばしアーモンド」の2品に絞ったわけです。

–最終的に、この2品に絞られた理由は?

佐藤 「市場で売れているものを上回るものでなければ、新商品を出さない」というのがカルビーの基本方針です。そこで、現在すでに市場で売り上げを伸ばしている当社のグラノーラよりも、高いお金を出しても買ってもらえる価値はあるか? という視点で厳しい調査を行ってきました。

「たっぷりりんごと香ばしアーモンド」の場合には、「たっぷりりんご」というだけに2~3倍のりんごを使っています。試食された方からは「まるでりんごそのものを食べているかのようだ」「これなら毎日でも食べたい」という声が多かったですね。一方、「輪切りバナナとざく切りイチゴ」の輪切りバナナのような大きな素材は、生産ラインに乗せることが難しいこともあり、あまり使用されないものです。今回、あえて挑戦したわけですが、「バナナと牛乳とのハーモニーが絶妙」と好評でした。また、イチゴとりんごはもともと当社のグラノーラの中でも人気の高いフルーツです。その2つのフルーツの“量を増やしたもの”と“大きくしたもの”が入っているわけですから、期待に背かないものが完成したと自信を持っています。

–シリアル市場における、今後の貴社の戦略について教えてください。

佐藤 米国のシリアル市場は1兆円市場といわれていますが、一方で日本は250億円から300億円と米国市場の40分の1しかなく、日本のシリアル市場が成長する余地は大きいと思っています。

 今後は国内市場の売り上げで14年には100億円、できるだけ近い将来に200億円を目指し、シリアル市場を牽引していきたいと考えています。

–ありがとうございました。
(構成=編集部)

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