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激化する4Kテレビ戦線~新規参入のパナ、一歩先行のソニー・東芝、独自技術のシャープ

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●2Kも進化する

 4Kが市場に定着している印象だが、すべてのユーザーが4Kテレビを欲しているわけでもない。そのセグメント間を埋めるため、現在の2Kと4Kの間を受けるような技術を投入した製品も展示されていた。

 それがシャープの「クアトロンプロ」だ。クアトロンは4原色でテレビ映像を表示することで、よりリッチな色表示能力を得ようという技術。このクアトロン技術を拡張し、フルHD映像を4Kに近いクオリティで表示しようというのがクアトロンプロ技術だ。

 このクアトロンプロ技術を搭載したテレビの試作機が展示されており、市販に向けて進行しているとのこと。4Kまでは必要ないが、表示クオリティの高いテレビが欲しい層に向けてのアピールとなりそうだ。

激化する4Kテレビ戦線~新規参入のパナ、一歩先行のソニー・東芝、独自技術のシャープの画像9クアトロンプロの原理
激化する4Kテレビ戦線~新規参入のパナ、一歩先行のソニー・東芝、独自技術のシャープの画像10クアトロンプロ技術搭載の試作機

 4K対応テレビが増える中で、他メーカーとの直接対決を避け、競争の少ないサイズの市場を開拓する動きを示すメーカーも出てきたわけだが(シャープにしても60インチ・70インチという空白サイズの製品を投入している)、それぞれの動きが今後、勢力図をどのように変えていくのか、興味深い。

●放送とデータ通信を統合するハイブリッドキャスト

 テレビが4Kへと高解像度化していくなか、テレビ放送も進化しようとしている。それがハイブリッドキャストだ。

 このハイブリッドキャストでは、従来のテレビ放送に加えて、ネットを使って情報を表示し、ユーザーからの操作も可能にするインタラクティブ(双方向)放送をする。

激化する4Kテレビ戦線~新規参入のパナ、一歩先行のソニー・東芝、独自技術のシャープの画像11ハイブリッドキャストの概念

 このハイブリッドキャストは、現時点ではNHKのみが開始しており、ニュースや天気予報・番組表情報など、データ通信のような情報を提供しているにすぎないが、今後はスマートデバイスを組み合わせたインタラクティブなコンテンツも増えていきそうだ。民放も順次対応していく予定になっている。なお、このサービスを利用するにはハイブリッドキャスト対応のテレビが必要となり、現在流通している機種では、東芝のレグザのZ8Xシリーズ、Z7シリーズ、J7シリーズなどがそれに当たる。

 まだサービスを開始していない民放各社も、さまざまなサービスのコンテンツを展示しており、タブレットなどスマートデバイスにデータを使うことも想定している。番組関連情報を配信し、番組に出てきたものを紹介したり、オンデマンドに買えるようにするなど、本放送を補佐するようなサービスも構想されているという。中でも競馬のハイブリッドキャストは興味深く、便利そうだ。

BusinessJournal編集部

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