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オリンパス、巨額粉飾事件から2年目の試練〜主力デジカメ事業の悪化続く理由とは?

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 同社が適正な在庫管理ができない原因についてオリンパス関係者は「11年に新しく導入した需給予測システムの運用にある」と打ち明ける。この需給予測システムは、足掛け2年もの導入期間と約10億円を投入した在庫圧縮システムであり、営業現場の声が直ちに製造現場に反映され、在庫が半減されるはずだった。操作端末が国内外のデジカメ営業拠点とデジカメ事業子会社であるオリンパスイメージング社(イメージング社)の管理部門に設置された。

 ところが、システムが本稼働すると、在庫は減少するどころか逆に膨れ上がっていった。各拠点の営業マネージャーが端末を通じてイメージング社に上げてきた販売計画を同社管理部門担当者が集計し、その結果を生産計画として工場に発注する仕組みになっていたからだ。前出のオリンパス関係者は「ノルマと願望がない交ぜになった営業現場の販売計画を足し算して生産量を決めているのだから、在庫が膨張し続けるのは当然。それをおかしいと思う雰囲気すら社内には希薄」と溜息をついている。

 その上、イメージング社の経営企画部門は、営業拠点のそうした販売計画の粉飾を精査するどころか、逆に「努力が足りない。前年より売りまくれと尻を叩いていた」(同)という。

 株式市場では「デジカメ事業の不振は、もう挽回不能の地点まで来てしまっている。売却余地がある今期中に事業撤退するのが上策」(大手証券関係者)との声も聞かれる。

 11年の多額粉飾決算発覚で、一時は存続すら危ぶまれたオリンパス。あれから2年が経過した今、同社は新たな試練を迎えているといえよう。
(文=福井晋/フリーライター)

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