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「通話料半額」の楽天でんわ、類似サービスより高いケースも?賢く得する利用法を整理

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 12月5日、楽天はスマートフォン(スマホ)向けアプリ「楽天でんわ」のサービスを開始した。謳い文句は「番号そのままで、通話料半額」。これが本当ならば大事件だ、と飛びついた人も多く、3日間でアプリは10万件以上ダウンロードされたという(12月9日付フュージョン・コミュニケーションズ発表)。

 これがどんなサービスなのか、本当にお得なのかを簡単に紹介しよう。

●IP電話や「LINE」の無料通話と、どこが違うのか

 スマホで通話料金が安くなる、といえば最初に誰でも思いつくのがIP電話だろう。具体的に、「050plus」などの有料サービス、「LINE」や「カカオトーク」の通話機能、「Skype」での通話といった無料で利用できるサービスを思い浮かべる人もいるはずだ。

「楽天でんわ」の通話料金は、これらのサービスと比較すると高い。ではなぜ大騒ぎなのかといえば「番号そのまま」であることと、通話品質が落ちないという特徴があるからだ。

 先に挙げたような無料や激安の通話サービスは、どれもIP電話だ。音声をデジタルデータとして扱い、インターネットを利用して送受信する。音声のデータを細かく分割して送信するため、回線が混み合っていると、動画の再生が時々途切れるように音声も途切れたりする。つまり、通話品質が悪くなる。また、これらは音声の送受信を擬似的に電話として扱っているため、通常のスマホで利用している「080」や「090」で始まる番号とは違う番号を使う。

 家族や親しい友人ならばそれでまったく問題ないが、仕事で使うとなると少々困る。普通の電話と同じ通話品質を求める、相手先に表示される番号は通常の携帯電話番号にしたい、という人はIP通話を利用できない。

 また、実はビジネスで使う端末をフィーチャーフォン(ガラケー)からスマホに乗り換えると、通話料部分が高くつくという傾向がある。スマホの料金プランには、ガラケーには当たり前にあった月額料金内での無料通話分がないからだ。

 仕事でIP電話や通話アプリを使うわけにはいかない、しかし素直に払うには通話料金が高すぎる、という層にぴったりはまるのが「楽天でんわ」というわけだ。

●「楽天でんわ」以外にも選択肢はある

「楽天でんわ」が安くなる仕組みは、電話をかける際に相手先電話番号の前にプレフィックス番号という番号を追加することで、発信時に利用する回線を通常のキャリア回線ではなく、フュージョン・コミュニケーションズの回線に切り替えるという方法だ。利用するフュージョン・コミュニケーションズの回線が安いというだけで、特殊なからくりがあるわけではない。専用アプリはこの番号を追加して発信するのを自動化してくれるだけなので、ガラケーからでも手動で番号を追加すれば利用できる。

 そして、実は同じ形態のサービスが「楽天でんわ」以外にもある。代表的なのはジーエーピーの提供する「G-Call」だ。サービスは2013年1月からすでに開始されており、事前申込さえすればアプリの利用や月額利用料金が無料であることなども同じだ。知っている人にとっては楽天でんわは今さら感もあるものだったが、これだけ話題になったのは楽天の広報力と注目の高さというところだろう。

 この2つのサービスは通話料なども非常に似ている。「G-Call」が30秒あたり10円なのに対して、「楽天でんわ」は30秒あたり10.5円。では「楽天でんわ」のほうが高いのかといえば、通話料100円につき楽天スーパーポイントを1ポイント付与するという形で還元している。楽天カードを利用して支払えばカードポイントもたまるから、楽天を日頃から利用しているならば「楽天でんわ」はお得かもしれない。

 ほかにも細かい違いはあり、「G-Call」はNTT固定電話に対してだけは発信者番号通知ができないが、海外通話にも対応しているという特徴がある。国際電話の課金は6秒ごとと非常に細かいから、単純に通話料が安価であるだけでなくムダのない利用が可能だ。このあたりの特徴を踏まえて利用サービスを選択するとよいだろう。

BusinessJournal編集部

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