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アクリ農薬混入事件、なぜフードテロリズムの可能性高い?企業の責任追及、問題解決の妨げに

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 そして多くの評論家やメディアは「企業の管理が悪い」というような論調で企業を攻撃する可能性があり、それこそフードテロリズムを行った人物の意図通りの結果になっていってしまいます。これはテロ行為なのであって、消費者も企業も社会もすべてを攻撃してきているものです。

 ゆえに、企業の管理責任を追及することで解決するものではなく、すべての食品にかかわる経営体で発生しうるリスクなのです。なお、天洋の工場もHACCP手法は取り入れていましたし、群馬の工場も高度なHACCP手法を用いるISO22000を取得しており、管理水準は我が国の中でも高いものです。なので、一企業の管理の問題ではないということを認識すべきだと思います。

 防止方法は、これが「テロである」という理解をするところから始めます。社会が単なる一企業の問題で片付けるのではなく、テロと戦う姿勢を示し、法的にテロ行為としてみなす整備が求められます。決して威力業務妨害というレベルではないというのが欧米の認識であり、この点は我が国も同様に取り扱うようにしていくことが防止方針としてまず求められます。
(文=有路昌彦/近畿大学農学部准教授)

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