デイリーヤマザキの店舗(「Wikipedia」より/Kuha455405)
Aさんは、昼間は介護、深夜はコンビニ勤務という2つの仕事をしていた。コンビニはスタッフの数が少なく、店長から「誰かスタッフを紹介してほしい」と相談を受け、昨年初めに介護の仕事で知り合いだった女性のBさん(仮名)を紹介した。
その後、同年3月、Aさんは店長から「Bさんはあまりに仕事の程度が低いのでクビにしたい」と相談を受ける。Aさんは自分が紹介した手前、その時は「もう少しだけ面倒をおかけしますがお願いできませんか」と言ったが、AさんもすでにBさんの仕事ぶりがひどいのは知っていたという。
この店舗は高速道路沿いあり、フランチャイズ店ではなく本社直営店であるため、店長の交代があるのだが、同年6月に新しい店長が赴任した。気になるBさんの仕事ぶりについて、Aさんはこう語る。
「500mlのジュースや牛乳は、手前から奥へと古い日付順に並べなければなりません。古いものが売れ残らないようにするためです。ですがBさんは、5カ月勤務していても、まだそれをできないレベルでした」
Aさんもこの頃からどうしたらBさんにスムーズに退職してもらえるか考え始めたが、良いアイデアは浮かばなかった。一方で、その店長はBさんと一緒のシフトに入ろうともせず、彼女に注意せず、彼女に教育もせず、彼女に指導らしきことは一切しなかったという。そして、同年7月下旬、事件が起きた。
Aさんによれば、Bさんにはもともと、無断欠勤や虚言癖など勤務態度上さまざまな問題があったが、その日はさらにひどかったらしい。
「ヨーグルトは逆向きに並べ、商品が入っていたダンボールは通路にそのまま置きっぱなしにしてお客様が通れないようにしていました。もうすぐ朝の8時になる頃です。揚げ物の下に敷いてある大量の油が染み込んだキッチンペーパーは次の時間帯の人へ引き継ぐために交換するのが手順ですが、彼女はこれを替えていませんでした。軽く注意したところ、素手でその脂ぎった紙を握りつぶし、思いっきりゴミ箱へ投げつけるようにして捨てました。この時、店内にはお客様もいて、それを見ていました。私が『そういう態度はよくないよ』というと、わざとそっぽを向いて私の話を聞いていないように、汚れた手を洗い始めました」
Aさんは数カ月我慢してきたものがプチっと切れて、「なんだその態度は。話しているんだからこっち向け」と彼女のユニフォームの襟を軽く引っ張った。するとBさんは軽くよろけ、倒れないようにその場にしゃがみこんだという。
翌日、Aさんはその事件のことを店長に報告したところ、「今後はそのようなことがないように気をつけてくださいね」と言われ、終わったかと思っていたという。
●一方的な解雇へ
ところが、4日後、店舗が入っている高速道路の会社、ネクスコ西日本に客を名乗る人物から「店内でトラブルを見て不快に思った」との連絡が入った。このときから店長と地域を統括している人物がAさんに対して「解雇はできないので自己退職するように」と圧力をかけ始めた。トラブルがあったときの映像を2人とも見て、暴行だと思ったということらしい。