そうした過酷な環境でも立川氏ら児童は、職員からことあるごとに「あなたたちは幸せ者だ」と言われていたため、悲惨な状況下にあるという認識を持っていなかったといい、立川氏は「叱られてもビンタされても、愛情を注いでほしくて言うことを聞いていた」と当時を振り返っている。

 2月3日、田村憲久厚生労働大臣は同ドラマが子供に与えた影響を調査すると発表しているが、今回の騒動をきっかけとして、立川氏が指摘するような好ましくない環境が現在も一部の養護施設で放置されていないのか、今一度しっかりと調査を行う必要があるのではないか。一連の問題をたんに騒動として終わらせるのではなく、親と離れて暮らす子供たちにとってかけがえのない受け皿である児童養護施設をめぐる現状や在り方について、より建設的な議論に発展させることが求められている。

 前出の同協議会によれば、2月4日、日本テレビの制作局長らが同協議会を訪問し、抗議に対する回答の文書を手渡し謝罪するとともに、施設の現状について取材不足との指摘に対しては「表現上留意すべき点などをより慎重に確認しておく必要があった」と認めたという。これを受け同協議会は、日本テレビに対し番組内などで改めて謝罪するよう求めた上で、今後の対応を見守ることにしている。

 一連の騒動は同ドラマの提供スポンサーにも影響を及ぼし、第1話放送時には8社のスポンサー名が放送内で表示されていたが、騒動を受け第2話(1月22日)では全社の表示を取りやめ。第3話(29日)では全社がCM放送を見合わせるという異例の事態に発展し、2月5日に放送された第4話では、番組や放送時間を指定しない契約であるスポットCMすら流れない事態となり話題となった。

 また、同ドラマ第1話では14.0%であった平均視聴率(関東地区/ビデオリサーチ調べ)は、第3話(1月29日)で15.0%まで上昇したものの、今週2月5日放送された第4話は同ドラマとしてはこれまでの最低となる13.1%を記録した。脚本監修は、過去に『高校教師』(TBS系)や『家なき子』(日本テレビ系)などを手掛けた人気脚本家・野島伸司氏が担当している。
(文=編集部)

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