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スマートウォッチ、新製品続出で進む差別化と、普及への課題~バッテリ、大きさ…

●省電力なミラソルディスプレイ

 また、スマートウォッチやスマホはバックライト液晶を搭載するのが一般的で、それが電力消費量を大きくしているが、「Toq」はクアルコムが開発したバックライトを使わないミラソルディスプレイを採用している。このミラソルディスプレイもクアルコム社の技術だ。

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スマートウォッチ、新製品続出で進む差別化と、普及への課題~バッテリ、大きさ…の画像9カラー表示可能で省電力なミラソルディスプレイが「Toq」の魅力

 このミラソルは消費電力を減らすだけでなく、バックライトがないお陰で発熱も少なく、重量も軽くなるというアドバンテージがある。弱点は表示クオリティが低く、バックライトを持つディスプレイと比較すると明るさやコントラストで劣るが、今後、より改善されていくことだろう。

 そして、その低消費電力からディスプレイを表示し続けられる特長もある。バックライトの消費電力を節約するため、スマホは使用していない間はディスプレイ表示を自動でオフにするのが一般的だ。そして、使用時や画面を見たい時には再びオンにするわけだが、この手間がミラソルではかからない。

 スマホ以上に素早く使いたいスマートウォッチなどでは、常にディスプレイ表示しておけるメリットは非常に大きい。「Toq」は1回の充電で3~5日の駆動ができると公表されている。「PebbleWatch」より短いが、「Toq」はカラー表示できるメリットがある。

 この「Toq」は、北米では昨年12月に発売されており、アマゾンで350ドル程度で売られている。

スマートウォッチ、新製品続出で進む差別化と、普及への課題~バッテリ、大きさ…の画像10電気自動車のフォーミュラ「Formula-e」をスポンサードする先進性を持つクアルコム

●未来を視野に入れているクアルコム

 スマートウォッチは、ウェアラブルデバイスとして最も注目を集めるデバイスの1つだが、その分野ですでにクアルコムが他社と差別化した技術を投入していることに注目したい。クアルコムは、スマホやタブレットなどのプロセッサでトップシェアメーカーだが、先の時代を見すえていることを感じさせる。株価が上がり続けているのも当然といえるだろう。

 また、逆に電子ペーパーでモノクロ表示の「PebbleWatch」は、「Toq」の半額程度で販売されていることから、消費者に受け入れられる可能性もある。

 どちらにしても、バッテリ駆動時間の長さは実用的にスマートウォッチを選択する場合の大きなキーファクターとなりそうだ。
(文=一条真人/フリーライター)

BusinessJournal編集部

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