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建設バブルでゼネコン不況?人手不足と労務費上昇深刻化で各社減益、公共工事入札不調も

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 大成建設の売上高は6%増の9828億円で、営業利益は24%増の381億円。工事採算の悪化を増収で補い、営業増益を確保した。

●深刻化する建設技能労働者の不足

 建設業界の人手不足の影響は全国に広がっている。14年3月期の通期見通しについて、各社は従来予想を据え置いた。営業利益は大林組が240億円(前年同期32%減)、鹿島が180億円(同2%減)、清水建設が155億円(同18%増)、大成建設が400億円(同12%増)の見込みだ。15年3月期は、各社とも工事の採算をシビアに確保する方針を徹底するとしている。だが、公共事業より価格交渉が厳しいとされる民間事業者からの受注でコストの増加分をどう吸収するかがポイントになりそうだ。

 建設現場では建築系技能労働者の奪い合いが始まっている。国土交通省が今年1月に実施した建設労働需給調査では、全国の8業種全体で建設技能労働者は2.2%の不足だった(季節調整値)。不足率は(確保したかったができなかった労働者数-確保したが過剰となった労働者数)÷(確保している労働者数+確保したかったができなかった労働者数)×100で算出される。コンクリートを流し込む型枠大工(建築)は3.6%、鉄筋を組み立てる鉄筋工(建築)は5.1%と不足の比率が大きい。

 鉄筋工の過不足は、マンション建設の増減に左右される。リーマン・ショック後、マンション建設が激減し鉄筋工の仕事がなくなったところに、東日本大震災の復旧・復興工事に加え、アベノミクスのミニバブルの追い風でマンションの建設が急増。突然仕事が増えたのだから、鉄筋工が不足するのは当たり前だ。

 90年度から96年度まで80兆円前後で推移していた建設投資は、10年度に42兆円と半減した。その過程で、専門技能を身につけた建設職人の数もピーク時の半分ほどに減った。鉄筋工や型枠大工だけでなく建設現場の足場をつくるとび職人、壁を塗る左官職人など、どの職種も同じような人手不足に陥っている。

 技能の習得には数年かかる職種が多く、職人は促成栽培できない。一方で職人の高齢化が進んでおり、職人の不足はもっと深刻になる。東京五輪に向けた新しい施設の建設や老朽施設の補修などの公共工事が滞りかねない事態が、そこまで来ている。
(文=編集部)

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