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白元の破綻を受けて、百十四銀行(本店・香川県高松市)が債権の取り立て不能の恐れがあると発表した。債権の内訳は、貸出金が36億8800万円。百十四リースを通じたリース債権が2億9100万円の合計39億7900万円。債権のうち担保保全されていない14億円分については15年3月期決算の第1四半期(4~6月期)に引当金(損金)処理を行う。
東京に本社を置く白元のメインバンクが四国の百十四銀行というのは、かなり異例だ。その背景には、首都圏の銀行が真氏の交友関係を懸念して、距離を置いていたという事情があるという。例えば、真氏は07年には一部週刊誌で、テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代氏(当時、現参院議員)との交際が報じられることもあった。「銀行は世襲経営者がタレントと派手に遊び回ることを最も嫌う。だから首都圏の銀行は白元との取引から逃げた」(信用調査会社の元幹部)といわれている。
●あおりを受けた住友化学
白元の経営破綻で損害を被ったのが、住友化学だ。住友化学は13年5月、第三者割当増資により白元の株式を19.5%取得して、筆頭株主になった。ところが、わずか1年で経営が破綻。出資金19億円をドブに捨てた格好だ。
「出資する場合は会社の信用度、財務力など入念なデュー・デリジェンスを行うのが普通だ。住友化学はいったい、どんな資産査定を行ったのか。こんな手抜きが起きるのは、すべてに米倉弘昌会長の顔色をうかがう企業体質に問題があるのではないのか」(外資系証券会社アナリスト)
6月に開催予定の住友化学の株主総会では、白元への出資問題をめぐり、米倉会長(6月24日付で相談役)ら経営陣へ厳しい追及がなされるとの見方が広まっている。
(文=編集部)
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