芸能スキャンダル報道、なぜ激減?どうやって取材?その裏側を、井上公造氏に聞くの画像2

–そういう人たちに、言い方は悪いですが、飲ませ食わせして情報を聞くということですか?

井上 わかりやすく言うと、友達になっちゃう。人間というのは「知った秘密を自分の中にとどめておけない生き物だ」というのが、僕の考え方です。これが大きい話になればなるほど、とどめておけないのです。「今日、私が乗っていた飛行機に、AさんとBさんが乗っていてイチャイチャしていた」みたいなことを、自分の大親友だけには「絶対に内緒だからね」と言ってしゃべっちゃうんですよ。そしてこの大親友は、あまりにも面白い内容なので、別の親友にしゃべるんです。こういうことが玉突きのようになっていき、どこかでマスコミと接点がある人に引っかかってくる。だから、その人からはダイレクトに裏が取れなくても、回りまわって情報が入るということは起こり得るので、知り合いは多いほうが絶対にいいと思いますね。

 CAさんのように直接、芸能情報を入手できる立場の人とだけ知り合いになってもダメで、その人のグループとか先輩とか、そういう人たちとも友達になる。人それぞれやり方はあるだろうけど、僕は人脈で情報の裏取りをしてきた。長いことやっていればいろいろな知り合いができますし、逆に芸能人から相談されたりすることもあります。

–そういうこともあるんですか?

井上 あります。ほとんどの芸能人は浮き沈みがある中で、いい時ばかりではないわけで、ずっと右肩上がりでいける芸能人なんかいないですから、そうすると困った時に相談できる相手が欲しい。これは先日放送されたあるテレビ番組で、たまたま女優の一路真輝さんが話していたらしいのですが、一路さんが俳優の内野聖陽さんとの離婚が決まる頃、福岡空港で僕を見かけたそうです。当時は一路さんと内野さんに関していろいろな情報が報じられていて、「井上さんにすべてのことを話したら、どんなに楽だろうと思った」というのです。芸能人には、そういう心理があります。単に聞いてもらうのではなく、理解してほしい。もっと言えば「応援してほしい」という心情があるのです。

●減少する芸能ゴシップ、スキャンダル報道

–10~20年くらい前まで、どこのテレビ局も朝はワイドショーを放送して、毎日のように芸能ゴシップが報道されていたという印象があるのですが、最近は減ってきているのでしょうか?

井上 減っていますね。昔は取材もすごかった。僕らは夜中の1時、2時だろうが芸能人の家に行って、インターホンを鳴らしていましたからね。今では絶対にありえないです。

–なぜですか?

井上 一番の理由は、2005年に全面施行された個人情報保護法でしょう。そんな取材をやったら一発アウトで番組が終わります。訴えられて終わりです。要はコンプライアンスが厳しくなったのです。僕らがやりたいとかやりたくないという問題以前に、まずは芸能人のプライバシーに対して理解を示さないといけない。だから芸能人の自宅に行くというのは、よほどの時ですね。例えば、何かスキャンダルの渦中にある人の自宅に連日張り込みをしたとして、その人の子供がマスコミにおびえてしまって精神的なダメージを受けると、責任を取りきれないんです。

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