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巨大なガンダム・ビジネス、その異色な戦略 稼ぐ新手法確立、カギは子どもファン獲得?

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「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とは、ファーストガンダムでキャラクターデザインや作画ディレクターを担当した安彦良和氏による、ファーストガンダムの漫画化作品だったのですが、この一部のエピソードをアニメ化するプロジェクトが進んでいます。累計発行部数1000万部を超える漫画版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』は、基本の大枠ストーリーはテレビアニメの『機動戦士ガンダム』にのっとっていますが、安彦氏の独自視点で外伝的エピソードも描かれていたのが特徴で、シャアの少年期や青年期を描いた話が人気を集めていました。このシャア中心のエピソードをアニメシリーズ化するとのことで、第1話となる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』が来年春にイベント上映予定となっています」(同)

 シャアが主役のストーリーとなれば、ファン垂涎の内容であることは想像に難くないが、アニメ業界やガンダムに詳しくない人にとって“イベント上映”という言葉はまだ聞き慣れないだろう。

「全7話を各1時間程度にまとめて発表してきた『ガンダムUC』も、イベント上映が行われていました。それだけではなく、劇場公開、インターネット有料配信、ブルーレイ&DVD販売など、複数の公開形態を短期間で同時進行させるという変わった展開方法を取り、大ヒットしました。さまざまな視聴形態を提案することで、多様になったファンのニーズを広くつかむビジネス戦略なのでしょう。例えば、大きなスクリーンで臨場感を味わいたい人は劇場に足を運びますし、繰り返し何度も観たい人はブルーレイを買います。また、「とりあえず観られればいい」というスタンスの人はインターネットの有料配信で観るでしょう。もちろん、作品の質が高いからこそ打ち出せる一大プロジェクトなのですが、俗な言い方をすると、アニメ業界で新たに稼ぐ手法を編み出したといえます。そして『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』が“2015春イベント上映予定”と発表された時点で気付いた人もいると思いますが、おそらく『ガンダム THE ORIGIN』は『ガンダムUC』と同様の手法で展開していくのではないでしょうか」(同)

 それでは、アニメ版『ガンダム THE ORIGIN』も大ヒットするのだろうか?

「バンダイグループやサンライズ(ガンダムを手掛けるアニメ制作会社)に大きな利益をもたらすのは、ほぼ間違いないでしょう。現在、90秒程度の予告動画が公式HPなどで公開されていますが、安彦良和さんの独特なタッチの絵柄をここまでアニメーションで再現できるのかと、その映像クオリティーの高さに驚かされたぐらいですので、サンライズの力の入れようは否応なく伝わってきます。ただ、あくまで私見ですが『ガンダムUC』以上のヒットは難しいのではないかと思っています。なぜならば、シャアの少年期を描くシリーズ前半は、どうしてもモビルスーツの登場シーンが少なくなるでしょう。初期型のガンタンクが活躍したりするシーンはありますし、時代を前後させて一年戦争(アニメ版『機動戦士ガンダム』の時代)でザクを駆るシャアのシーンなどはありそうですが、原作漫画を忠実に再現するならば、やはりメインは人間ドラマとなります。ガンダムファンは重厚な人間ドラマも好きですが、やはりモビルスーツ同士の戦いに醍醐味を感じている部分も大きいでしょうから、人間ドラマとモビルスーツ戦を2本の柱とすると、そのうち後者の柱が心もとない。“ともかくモビルスーツが好き”“どちらかというとモビルスーツが好き”というファンをどの程度取り込めるかがカギとなるでしょう」(同)

●“ガンダムの生みの親”が狙うのは、子ども層の再開拓

 だが35周年プロジェクトには、ほかにも大きな目玉があるという。ガンダムの生みの親である富野由悠季氏が、テレビシリーズとしては実に15年ぶりに監督を務める新作『ガンダム Gのレコンギスタ』が、10月よりMBS(毎日放送)のアニメイズム(深夜アニメ)枠にて放送開始されるのだ。

「テレビで放送スタートするのは10月からですが、第1~3話目を8月23日~9月5日までの2週間限定で、全国13館でイベント上映するという特殊なPR手法を採用しています。また、ドコモ・アニメストアが展開するアニメ視聴サービス『dアニメストア』でも、9月8日~30日まで先行版を配信することが決定しています。テレビ放送前に先行放映するというのも珍しいです」(同)

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