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一大公園運営企業を舞台に、あの元大物大臣と「歓楽街の影の帝王」が全面戦争?

編集部
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一大公園運営企業を舞台に、あの元大物大臣と「歓楽街の影の帝王」が全面戦争?の画像1伊豆シャボテン公園(「Wikipedia」より/Houshimaru)
「政界の牛若丸」の異名を取った山口敏夫元労働大臣と、「歓楽街の影の帝王」と称される瀬川グループ総裁の瀬川重雄氏――。表には出てこない2人の代理戦争として、一部関係者の間で話題になっているのが、ジャスダックに上場するソーシャル・エコロジー・プロジェクト(以下、ソーシャル)の経営権をめぐる争いだ。

 静岡県伊東市において、伊豆シャボテン公園、伊豆ぐらんぱる公園、伊豆高原旅の駅ぐらんぱるぽーとなどの公園を運営するソーシャルは6月26日、定時株主総会を開催。経営側と株主側が熾烈な多数派工作を行い、経営側は奇策に打って出た。

 5月14日にコンサルタント会社と2個人に第三者割当増資を実施。通常であれば、決算期末である3月31日を過ぎて株式を取得した株主には、総会での議決権はない。ところが、会社側が認めれば基準日以後の株主にも議決権を付与できるという会社法の規定に基づき、ソーシャルはこれらの株主に対し議決権を与えた。従来の株主に不利益となるため、株主側は増資差し止めの仮処分を東京地方裁判所に申し立てたが却下された。

 6月11日、ソーシャルは瀬川グループの本丸で筆頭株主の東拓観光とロイヤル観光を被告として、東京地裁に議決権行使禁止の仮処分を申し立てたが、「申し立てに理由がない」として却下された。

 このような経緯を経て、株主総会は開催された。株主側は「議長不信任と新議長選任」の緊急動議を提出。それが可決され、株主側から新議長が出された。株主側は「取締役5名の選任」の会社提案原案に対する修正案を提出。投票の結果、取締役選任の議案は会社側、株主側のどちらの案も過半数に達せず、議長が流会を宣言して総会は終了した。流会とは、あらためて株主総会を開催して、もう一度決議をやり直すということである。

●泥沼の訴訟合戦に発展

 ところが、ソーシャルが6月27日に東京証券取引所に提出した「臨時報告書」によれば、会社原案の取締役5人が選任されたことになっている。小松裕介社長の賛成票は51.72%。他の取締役も全員51%台の賛成があり、他方、株主側提案の修正動議は、取締役5名全員が53.03%の反対で否決されたとしている。総会直前の6月20日に議決権を得た株主のうちの1人が会社提案に賛成し、取締役選任議案は可決したことになっている。

 株主総会で議案は成立したのか、しなかったのか。取締役の選任については宙ぶらりんの状態のまま、総会後に両派は訴訟合戦に突き進んだ。

 7月10日、小松社長は東京地裁に「株主総会決議不存在、決議存在確認及び取締役の地位確認訴訟」を提起した。新議長が、総会において株主1名の事前の議決権行使を表決に加えない措置をしたことは、議長の権限の範囲を超えた違法措置であり、法的効力はないという主張だ。

 従って、会社提案原案が否決されたという決議は存在しないことの確認、会社原案提案が可決されたことの確認及び取締役候補者が取締役の地位にあることの確認のために法的手続きを取った。会社提案の取締役選任案が可決したことを法的に確定するのが狙いだ。

BusinessJournal編集部

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