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株主優待、アンフェアで邪道な行為? 一部株主のために無駄なコスト発生の恐れも

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 多くの株主優待愛好者が「株価が下がっても、株主優待があるからいい」と考えているようなのだ。もともとは投資としても儲けたいと思っていたはずなのに、投資としてうまく行かなかった場合には、「自分は優待目当てだから、株価は気にしていない」という両天秤的な考え方で心理的ヘッジを掛けているように思われる。

 株式投資を修行のように考える必要はないし、まして、優待に釣られている投資家が真剣になったところで効果はたかが知れている。しかし、投資に対する判断が甘くなったり、不真面目であるようにも思えて、運用や投資へのアドバイスを職業としてきた立場からは好感が持てない。

 ついでに言うと、自分の消費の一部が株主優待品に縛られるのも、ショップやメーカーのクーポン券や会員カードのポイントに縛られて再び買い物をする消費者と同様に、精神的に貧しいような気がする。

 お金は、使い道を自由に決められる点が大きな長所だ。配当やキャピタルゲインなど、株式投資で大いに稼いで自由に消費するのがいい。その対象が、株主優待で得られるようなファスト・フードであったり、遊園地の観覧券であったりする人には、もう何も言うまい。

 しかし、最後にもう一つ言っておくべきことがある。NISAは5年間の税制優遇期間の途中に資産を売却してしまうと、非課税枠が消化されてしまい、再度資産を購入しても非課税対象にはならない「売り買いに不向きな」税制優遇制度だ。個別の株式に投資する場合、将来5年の間には、業績見通しの悪化や、株価の一時的高騰などで、株式を売却したくなるような事情が発生する可能性が大きい。つまり、NISA口座の資産運用にあって、個別株式への投資は不向きなのである。
 
 株主優待ごときに釣られてNISA口座で個別株に投資するのは、やめておいたほうがいい。この点に関しては、好き嫌い以上の根拠がある。
(文=山崎元/楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表)

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