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男性から女性に性転換した人は、赤ちゃんを産むことができるのか?

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 また、第2項には、「離婚後300日を経過する前に生まれた子の父親は、母親の離婚前の夫とする」旨を規定しています。離婚後300日以内に生まれた子は、生物学的に離婚成立前の性交渉によってできた子どもと推定するためです。

●「300日問題」の司法判断

 そして、戸籍へそのように記載されることを避けるため、母が子の出生届を出さず無戸籍の子ができてしまうことを「300日問題」といいます。

 しかし、仮に「300日問題」があったとしても、「妻が元夫の子を妊娠する可能性のないことは『客観的に明白である』」と証明できれば、血縁上の父の子として戸籍に記載できます。

 ここで私は、はたと考え込んでしまいました。「客観的に明白である」とは、どういうことなのだろうか? 離婚前に元夫と同居しつつ別の男性と肉体関係があったとしても、元夫の子を妊娠する可能性を完全には否定できず、「客観的に明白である」ことにはなりません。それでも、DNA鑑定などで元夫の子でないことが判明すれば、それは「客観的に明白である」事実といえます。

 これが現実の事件として、最終的に最高裁判所で判断されたのが、「親子関係不存在確認請求事件(最高裁平成26年7月17日第一小法廷判決)」です。

この事件の概要は以下の通りです。

(1)ある夫婦の間に子ができたが、その子の血縁上の父は妻の浮気相手であった。これは、後に行われたDNA鑑定でも99.999998%の確率で事実であると証明されている。
(2)出産後に妻からその事実を知らされた夫は、「自分の子」として育てることにした。
(3)しかし、破綻した夫婦関係は長く続かず、離婚することになった。
(4)妻は子を連れて家を出て、子の血縁上の父と暮らし始めた。
(5)夫との離婚後、しばらくの日を経て、妻は子の血縁上の父と再婚した。

 さて、この子が前夫の子でないことは明らかですが、772条第1項に基づき、その子の戸籍上の父は前夫となります。このままでは、子が成長して自分の戸籍謄本を取得した時に、血縁上の関係のない人物が父として記載されていると気がつくのです。妻や後夫が、そんな戸籍の記載を変更してほしいと願うことは自然といえます。

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