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福留憲治「とあるマーケ・コンサルの日記」(Vol.1)

日本企業、なぜ新興国市場で苦戦?ブランド確立と最適な商品開発を阻む内部要因

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 例えば、単に欧州の自動車メーカーブランド・コントロールのアプローチを日本企業が導入しても、詳細は割愛しますが、日本的なメーカーでは現場の士気低下などのデメリットなどが強く出てしまい、うまくいかないでしょう。かといって、現状のままで良い企業というのは少数なのが実情だと思います。だからこそ経営陣が、必要なら企業の組織体制そのものを大きく変えることも含めて、対応を求められる課題なのです。筆者としては現状の課題の共通点を指摘するのは比較的簡単なのですが、その課題を受けて「それぞれの企業がどうするべきか?」を考えるのは、本業で担当して行わなければいけないほどに難しい取り組みのため、本稿では現状の課題を書くにとどめます。

 世界中の企業がこぞって競争を繰り広げる新興国市場。そこでは、日本企業の組織の在り方、設計の際の概念が、日本企業が先進国の企業となった現状に適していないという課題が浮き彫りになっている現実があります。この課題に目をつぶり、単に高性能で高価格な商品を投入しても、品質の良い工業製品という価値しかないままでは、長期的な成功は難しいでしょう。「組織や体制が間違っていれば、企業は継続した取り組みはできない」という現実を、改めて認識する必要があるといえるでしょう。

 教育学者ローレンス・J・ピーターの言葉に、次のような言葉があります。

「失敗する人には2種類いる。
 考えていたけれど実践しなかった人と、
 実践したけれど考えていなかった人だ」

 実践と同時に、企業が考えて取り組むべき課題が、非常に大きな課題なのです。とどのつまり、日本企業がそこで本当に問われているのは、新興国市場へ展開する“本気度”ではないでしょうか。
(文=福留憲治/ブランド・コア代表取締役)

※本連載は、海外市場での市場調査やマーケティング・コンサルティングを行っている株式会社ブランド・コアの代表取締役・福留憲治が、コンサルタントの目線で考える事を書いているコラムです。本記事の詳細な図表や関連する過去記事は、筆者のブログ「とあるマーケ・コンサルの日記」をご参照ください。


●福留憲治(ふくどめ・けんじ)
一橋大学卒、アメリカの保険会社のマーケティング部に勤務したのち、アメリカの戦略系コンサルティングファームの一つであるアーサーアンダーセンで市場調査や分析を元にしたマーケティング・コンサルティングを担当。アメリカのコンサルティング手法の良し悪しを学んだ上で、日本の独立系マーケティングコンサルティング会社にも勤務しプロジェクト経験を積み、その後「株式会社ブランド・コア」を設立して代表取締役に就任。アメリカの「ブルームバーグ」や日本の「プレジデント」などでコメンテーターとしても活躍している。

株式会社ブランド・コア 
福留憲治のブログ「とあるマーケ・コンサルの日記」

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