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スーパー業界、イオン参画で加速する再編の舞台裏 大手の傘下入り、地方連合化…

文=編集部

 北海道では食品スーパー大手、アークス(札幌市)が9月、岩手県を地盤とするベルプラス(盛岡市)と経営統合した。今回の統合でアークスグループは北海道と東北で計318店となり、岩手県の食品小売りのシェアは40%に上昇する。東北では10月、マエダ(青森県むつ市)、マイヤ(岩手県大船渡市)、おーばんホールディングス(山形県天童市)、キクチ(福島県相馬市)の食品スーパー4社が経営統合。4社合計で店舗数は66店、売上高は786億円(14年3月期実績)となる。

●スーパー再編、4つのパターン

 地方では食品スーパーのライバルは同業者だけではない。ドラッグストアやディスカウントストアが採算を無視した低価格で、スーパーの本丸である食品販売を拡大している。コンビニも生鮮食品を扱うようになっており、異業種との価格競争が激しいのが特徴だ。

 食品スーパーの再編は、主に次の4つのパターンに分類できる。

(1)セブン&アイ、イオンの大手2社の傘下に入る
イオンはレッドキャベツや山陽マルナカ(岡山市)を買収。セブン&アイは傘下のイトーヨーカ堂が岡山県を地盤とする老舗百貨店、天満屋(岡山市)のグループ会社で食品スーパーの天満屋ストアに出資して中国地方に足場を築いた。

(2)地域有力スーパーの傘下に入る
イズミ(広島市)、バロー(岐阜県多治見市)、オークワ(和歌山市)、平和堂(滋賀県彦根市)といった地域で高いシェアを持つ有力スーパーは、周辺の中小スーパーを傘下に組み入れている。

(3)地場スーパーのグループ化
北海道のアークスが共同仕入れ機構でのつながりを利用してグループ化を進めている。アクシアル リテイリング(新潟県長岡市)は共同仕入れ機構に加盟している新潟県と群馬県の食品スーパーが統合してできたことで知られる。

(4)異業種大手の傘下に入る。中堅スーパーのイズミヤ(大阪市)は今年6月、阪急百貨店、阪神百貨店などを展開するエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングの完全子会社になった。

 イオンが生き残りをかけてスーパーの再編に着手したことで、今後、業界全体の再編がどのようなかたちで進むのか。スーパー各社は、待ったなしの対応を迫られている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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