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半数の市町村が消滅可能性…深刻化する地方の地盤沈下、司令塔始動で政府が対策本格化

文=編集部
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 伊東香織氏は元郵政・総務官僚。総務省から倉敷市に出向し、総務局長、収入役を歴任。いったん総務省に戻ったが退官し、2008年の倉敷市長選に無所属で出馬し初当選した。中国・四国地方では史上初の女性市長となった。現在市長2期目だ。伊東氏は子育て支援に取り組み、学童保育・保育所の受け入れが増加したことにより、倉敷市内で働く女性がこの6年間で4047人増えたという。

 清水志摩子氏は、さいたま市の老舗結婚式場、清水園の社長。即実践の行動力が買われ、女性初の「さいたま観光国際協会会長」に就任した。13年10月、さいたま新都心で行われた世界最大のサイクル・ロードレース「さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランス」を支援するなど地域のスポーツ振興に力を入れてきた。

 中橋恵美子氏は、雇用創出の受け皿として期待が高まる「ソーシャルビジネス」の非営利活動が、経済産業省から表彰された。子育て中の母親が育児に行き詰まった時や一人で悩んで育児をしている時など、電話一本で送迎用タクシーを利用したり、子育て情報が得ることができる仕組みをつくった。

●有力メンバー

 メンバーの中で経済界において知名度が高いのは3人。前出の増田寛也・東京大学公共政策大学院客員教授、建設機械大手コマツの坂根正弘相談役、経営コンサルタント会社・経営共創基盤の冨山和彦代表取締役CEO(最高経営責任者)である。

 増田氏は、40年までに全自治体の約半数が消滅する可能性があるとする試案を発表して地方に衝撃を与えた。初会合では「これまで地方政策は縦割り、横並びで十分ではなかった。ドタバタではなく、中長期の構造改革が必要だ」と語った。

 坂根氏は、2009年の米経済誌ハーバードビジネスレビューが選ぶ「在任中に実績を上げた実行力のあるCEO世界トップ100」に選ばれた経営者。東京一極集中から脱却するためには大企業の本社か本社の一部機能の地方移転を促進する必要があると主張しており、それにはまず政府機関の中で移転しやすい教育機関や研究機関などから地方移転を具体化すべきだとしている。

 初会合で坂根氏は「東京本社での一括採用が少子化の原因だ」と企業活動を見直す必要性を指摘した。すでにコマツは一部本社機能を地方移転している。資材や部品の買い付けを行う調達本部を、東京から主力工場がある石川県小松市に移転済みである。調達本部は海外の取引企業とも交渉を行う。その決定が製品価格を左右する重要な部署だ。こうした重要な意思決定を地方で行えるような体制にした。コマツでは3年前から、北陸地方の出身者や地元の大学を卒業した学生に絞った新たな採用制度を導入している。

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23:30更新
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