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山本康博「なぜあの商品はヒットしたのか/しないのか」(11月7日)

15年ヒット商品は?消費動向の前提条件と「ヒットの理論」から“経験的”大胆予想

文=山本康博/ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役

(2)「そうだな、~がいい」=欲しい特定の商品がなければほかでもOK
 →ファンづくりとシェア向上戦略を実行しなければ消滅

(3)「絶対~でないとダメ」=ほかの商品はいやだ
 →ヒット商品となる可能性大

(4)「~がなくなると本当に困る」=特定の商品以外はNG
 →ロングセラー

 上記の中で(3)(4)の商品・サービスがヒット商品となるわけだが、メーカー側としては消費者から「そうそう、それが欲しかった!よく気がついて提供してくれてありがとう」といわれるものを提供できるかが重要だ。メーカーはそういう「潜在ニーズ」を掴んで形にして提供するわけだが、もちろん商品が叶える潜在ニーズが大きければ大きいほど、ヒットの確率が上がる。

●15年のヒット商品予想

 では、以上を前提にして来年のヒット商品はなんなのか? 筆者なりに予想してみよう。まず、ポイントは以下の4点と考えられる。

・株価上昇などによる高所得者増加
・円安による内需減退と雇用不安、それによる所得格差拡大
・高齢化の進行
・正規労働者の減少

 以上から、消費者の節約志向が高まり、次のような潜在ニーズが広がることが予想される。

・必要なもの以外の支出を抑える
・極力安いものを求める
・「プチ贅沢」が発展して「超プチ贅沢」
・お金をかけずに、ちょっとしたことで遊びや楽しさを感じる

山本康博

山本康博

ビジネス・バリュー・クリエイションズ
代表取締役、損保ジャパン顧問。ブランドマーケッター。日本コカ・コーラ、日本たばこ産業、伊藤園でマーケティング、新商品企画・開発に携わり、独立後に同社を設立。これまで携わった開発商品は120アイテム、テレビCMは52本制作。1年以上継続した商品は計算すると3割以上、メーカー側でマーケティング実績35年。現在では新商品開発サポートのほか、業界紙をはじめとしたメディア出演や寄稿、企業研修、大学等でのセミナー・講義なども多数実施。たたき上げ新商品・新サービス企画立ち上げスペシャリスト。潜在ニーズ研究家。著書に『ヒットの正体』(日本実業出版社)、『現代 宣伝・広告の実務』(宣伝会議)、2016年スタンフォード大学 David Bradford 名誉教授、ボストンカレッジ Allan Cohen 教授の推薦書として、世界に向けて英著、 “Stick Out”a ninja in Japanese brand marketingを全世界同時発売開始。『Stick Out~a ninja marketer』(BVC)、現在ブレイク中で話題のAmazon書籍総合1位も獲得したベストセラー『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版)の一人として8月1日執筆など。

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