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永濱利廣「“バイアスを排除した”経済の見方」(12月12日)

今年度、景気後退入りでマイナス成長か 消費増税が好循環遮断、来年は景気反転も

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 ただ注意が必要なのは、今年度の税収の上振れ分を財源とした補正予算編成の影響である。景気の腰折れを回避するために2~3兆円規模の経済対策を盛り込む方針。しかし、この中で来年度に繰り越されて支出された分は15年度のプライマリーバランスの赤字拡大要因となる。このため、補正予算の判断は規模の抑制が求められよう。

 一方、成長戦略の実弾については徐々に発動が期待される。例えば、法人税率の引き下げについては15年度から数年かけて現在の35.64%から20%台に引き下げることが打ち出されており、実質法人減税となる範囲で財源捻出の作業が進みつつある。また、交渉が難航しているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についても、米国が中間選挙を乗り越えることで交渉が進展することが期待される。今後は、14年に打ち出された成長戦略第3弾で踏み込み不足とされた人口維持、労働規制、農業改革も含めていかに岩盤規制に切り込めるかがカギを握ろう。

 以上のとおり、アベノミクスは15年も依然として課題山積である。外部環境に目を移しても、ロシア・ウクライナ情勢やイラク・イスラエル情勢など地政学リスクもくすぶっており、日本経済はそうした影響を15年もかなり受ける可能性がある。

 しかし、少なくともいえることは、00年代以降でここまで経済の好循環が実現したのはアベノミクスが初めてである。こうした実績と自信をてこに、アベノミクスの進捗がさらに加速されることを期待したい。
(文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト)

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