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“誰にも信じられなくなった”ソニー、失望拡大深刻化 再建策提示を避け続けた代償

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 だが市場関係者からは「ソニーのエレキ事業はテレビ、パソコン、スマホ、ゲーム機、デジカメと、価格競争が激しい一般消費者向けが大半。過去に何度も業績予想が下振れする主因だった。今回のエレキ事業黒字化も、希望的観測すぎる」との声が上がった。そして、それが間もなく現実化した。

●4期連続の赤字


 9月17日、ソニーは15年3月期の連結業績予想の下方修正を発表。最終損益は2300億円の赤字になる見通しを明らかにした。赤字幅が当初予想の500億円から2300億円に一気に拡大した主因は、平井氏がエレキ事業黒字化のエンジンに据えていたスマホ事業の不振。同事業が中国メーカー勢との価格競争で苦戦。同事業が約1800億円の営業赤字になった。

 スマホ市場は4-6月の世界出荷台数が前年同期比約20%増になるなど拡大が続いている。この成長市場でソニー製スマホ「Xperia」も人気を集めているが、サムスンやアップルの製品ほどの競争力はない。この現実の前にソニーは今年7月末、今期の販売台数計画を期初の5000万台から4300万台へと700万台引き下げた。この下方修正で、12年に旧ソニー・エリクソンを完全子会社化した際の利益額達成が困難となり、今年7-9月に実施した減損テストの結果、約1800億円の営業権減損処理を迫られた。この減損分が期初予想の500億円にそっくり上乗りするかたちで2300億円の巨額赤字見通しとなった。10月31日発表の15年3月期中間連結決算で確定した中間最終損益は1092億円の赤字で、中間決算としては4期連続の赤字だった。

●「ポストスマホ」発言広がる失望


 そして迎えた冒頭の11月の投資家向け説明会。今や社内で「エレキ事業再建の最大障壁」といわれ、一部では早くも「これも来期は売却」と囁かれているモバイル部門を率いる十時裕樹ソニーモバイルコミュニケーションズ社長は、「20-30%の売り上げ減少があっても、利益だけは確保できる事業に変える」と強調、投資家の不安鎮静化に努めた。

 しかし、出席者の大半が知りたかったのは「そうした抽象的な話ではなく、1800億円もの営業損失を出したスマホ事業を、ソニーはいかにして立て直すのかという具体策だった」(証券アナリスト)。だが同社は17年度の経営数値目標は示せず、十時氏の口から出てきた言葉は販売戦略の見直し、営業拠点の再編、商品ラインナップの絞り込みなど、従来から平井氏が公言してきた再建策の繰り返し。会場から失望のため息が漏れるのは当然だったといえる。

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