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マックでは怪文書、ベネッセでは再就職斡旋パンフ…原田氏の破壊的切り捨て経営

文=編集部
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「今から新しいバスが出発する。新しいバスのチケットを買いたい人は買え。買いたくない人は乗らなくてかまわない」

 原田氏が同社本社の全社員を集めて発した第一声だ。原田氏の経営手法は、味方と敵を明確にして、敵に攻撃を仕掛けるところに特徴があるとされる。原田氏が最大の敵と定めたのは日本法人の創業者で初代社長の藤田田氏だ。原田氏は藤田氏がつくり上げた経営システムと人脈を、ことごとく破壊した。多くの社員の役職を解き、新たな仕事を与えるなどの荒療治に、身内から反発が噴出。「米国の手先、原田の横暴を許すな」と書かれた怪文書まで流れる事態となった。

 しかし原田氏はそうした反発をものともせず、フランチャイズ店(FC店)拡大を経営刷新の柱に据えた。直営店をFC店に切り替えることで、3割にも満たなかったFC店比率が7割を超えた。既存の直営店をFC店に転換させるスキームは利益を膨らませる妙案だった。店長がFC店に移籍することで人件費が減る。FC化に伴う店舗売却により利益を計上した。直営店のFC化には、もうひとつの狙いがあった。

 原田氏は10年2月、大胆な店舗改革を打ち出した。向こう1年間で全店舗の1割に当たる433店舗を一気に閉鎖。その後、5年以内に633店を集客が見込める立地の良い場所に移転する、というものだった。店舗の大量閉鎖の狙いは創業者の藤田田の子飼いのFC店を一掃することにあった。藤田氏は社員が将来生活していけるように、のれん分けのような制度を取り入れた。その制度を利用して店長たちは独立して、FC店を開いた。社員の独立をマックの増収につなげる、一石二鳥の善政であった。彼らは、一国一城の主に引き上げてくれた藤田氏の信奉者になった。原田氏が脱藤田路線を打ち出した時に最大の抵抗勢力となったのが、こうしたFC店のオーナーたちだった。

●一時的に利益、現場は荒廃

 07年11月、FCオーナーの店舗で、サラダの賞味期限偽装事件が起きた。性急なFC化の歪みが出たと原田氏は批判された。事件は原田氏にとって大打撃になるはずだったが、事件を逆手に取った。

「オーナーの中には、ブランドを傷つけることを外に向かって行う人がいる。これまで目をつぶってきたが、時機が到来した。そういう方には撤退してもらいます」

BusinessJournal編集部

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