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長時間残業&残業代ゼロ促進法案成立の公算 企業の残業代支払い義務消滅か

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 例えば対象業務については法律では「高度の専門的知識等を要する」「業務に従事した時間と成果との関連性が強くない」といった文言だけが入ることを想定している。何をもって「高度の専門的知識」とするかも曖昧だ。ということは省令で決めることになる具体的業務は、上記の業務以外に広がる可能性があるということだ。

年収基準引き下げの可能性も

 もちろん年収基準の1075万円も引き下げられる可能性がある。安倍首相自身も、下がる可能性を否定してはいない。昨年6月16日の衆議院決算行政監視委員会で、安倍首相は民主党の山井和則議員の質問に対し、こう答弁している。

山井議員「5年後、10年後も(賃金要件が)1000万円から下がらないということですか」

安倍首相「経済というのは生き物ですから、全体の賃金水準、物価水準、これはわからないわけですよ。(中略)現在の段階における賃金の全体的な状況からすれば、今の段階で1000万円とすれば、800万円、600万円、400万円の人は当然入らないのは明確であります。今後については3原則に則ってしっかりと進めていくということであります」

 安倍首相がいう3原則とは、骨子にもある「希望しない人には、適用しない」「職務の範囲が明確で高い職業能力を持つ人材に、対象を絞り込む」に加えて「働き方の選択によって賃金が減ることのないように適正な処遇を確保する」という3つだ。山井議員はこの発言をとらえて、さらにこう問いただしている。

山井議員「3原則の中に年収要件は入っておりませんから、800万円、600万円に下がる可能性は否定されないということでいいですか」

安倍首相「希望しない人には適用しない、対象は職務の範囲が明確で高い職業能力を持つ人材に限定していることにポイントがある。その中において、我々は1000万円という額をお示ししているわけであります。今後においては全体の賃金水準を勘案しながら、決まっていくことになると思います」

 つまり、「高い職業能力を持つ人材」という対象がまずありきで、年収基準については「経済情勢の変化次第」という含みを持たせつつ、年収要件が下がる可能性があることを示唆しているのだ。今回の「1075万円」という年収基準を省令で定めることにしたのも、そういう理由からだと推測できる。政府の思惑としては最初のバーは1075万円と高く設定するが、徐々に引き下げていく狙いがあることは間違いないだろう。

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