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長時間残業&残業代ゼロ促進法案成立の公算 企業の残業代支払い義務消滅か

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●経営者に労働時間の「支配権」を完全に委ねる

 もう一つ「希望しない人には適用しない」という制限も設けられている。だが、日本の企業社会で上司に「あなたは来期から新制度の対象になりますが、いいですね」と言われて「嫌です」と拒否できる人がどのくらいいるだろうか。サービス残業代ですらも上司に申告するのに躊躇する人が多い中で、法的な歯止めとして有効に機能するとは思えない。
 
 新制度の導入で労働時間規制を撤廃するというのは、残業代がなくなるだけで済む話ではない。今まで以上に長時間労働を強いられても、誰も文句が言えなくなる。言い方を変えれば、経営者に労働時間の「支配権」を完全に委ねるということになる。

 新制度では、上記にあるように一応健康確保措置を設けている。しかし、おそらく多くの企業が選択するのは(4)の4週間4日、年間104日以上の休日の付与を選択することになるだろう。なぜなら現在の年間休日総数の1企業平均は105.8日、労働者1人平均は112.9日(13年、厚労省調査)であり、最もクリアしやすい基準だからだ。

 経営者は善人ばかりではない。「納期に間に合わないから」「目標未達だから」など会社の都合でいろいろ理由をつけて遅くまで働かせる経営者も出てくるだろう。新制度が長時間労働の促進につながる可能性もある。
(文=溝上憲文/労働ジャーナリスト)

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