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日向咲嗣『「無知税」回避術 可処分所得が倍増するお金の常識と盲点』第9回

首都圏の超激安2LDKマンション、こんなにオトク?購入は100万台、賃貸は月3万台…

文=日向咲嗣/フリーライター
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 次に、建物の古さだ。耐震基準を満たしていないために、大地震に耐え得るのかというのが最大の不安要素だが、その点は意外にも問題にはならないだろう。

 なぜなら、2011年の東日本大震災の際、都市再生機構(UR)が開発した団地に関して、耐震基準を満たしている鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)ラーメン構造の高層棟の一部に被害が出た一方、古い低層の鉄筋コンクリート(RC)構造の建物には、ほとんど被害はなかったという報告があるからである(「2011年東北地方太平洋沖地震によるUR賃貸住宅の構造被害と今後の知見」より)。

 もちろん、個別に手抜き工事のリスクが潜んでいるかもしれず、さらに大きな地震が来れば倒壊する恐れがないとはいえないが、それはどのような建物でもいえることであり、さらにコストを極限まで切りつめて建築された民間アパートなどは、もっと危険だ。

 エレベータがない5階という点についても、少し高台に建っている2~3階のアパートと同じと考えれば、見方は大きく違ってくる。もちろん、高齢になると体力的に厳しいには違いないが、最近はネットスーパー等、都市部には玄関前まで宅配してくれるサービスが目白押しのため、それらを活用すれば思ったほどの不便はないかもしれない。

 しかし、そうはいっても築40年が経過しているので、今後は修繕積立金が極端に高くなったり、それがために空き家だらけになって団地全体がスラム化していく不安は残る。実際に近い将来そうなる可能性は、決して低くない。

 老朽化したマンションを建て替えようとしても、住民の5分の4以上の同意が必要なため、一筋縄ではいかないとよく言われる。ただ、それでも建ぺい率・容積率ともに目いっぱいに建てている民間の高層マンションに比べるとマシだろう。公団が高度成長期に建設した低層団地は土地の持ち分が比較的多いため、いざとなれば持ち分を開発業者に売却して出ていくこともできる。あるいは取り壊し費用と相殺することも可能だ。リフォーム費用も含めて総額200万円前後で買える物件であれば、もし最悪買い手がつかないような事態になったとしても、車一台乗り潰したと思えば、あきらめがつく範囲内ではないか。

 以上のように、諸々のデメリットを考慮しても100万円台という価格は十分に安いといえるのではないだろうか。

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11:30更新
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