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食品に針混入…深夜ガラガラのスーパー、犯罪し放題では?経費削減が客を危険に?

文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表
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食品に針混入…深夜ガラガラのスーパー、犯罪し放題では?経費削減が客を危険に?の画像1「Thinkstock」より
 食品の異物混入事件が続いています。それらには、製造工場で偶発的に異物が混入した事件と、流通過程や売り場で何者かが故意に入れたと思われる事件があります。

 食品工場では出荷前に金属検出機を必ず通しているので、縫い針、ホチキスの針等は混入した場合でも確実に除去できます。したがって、菓子パンなどに針が入っていた場合は、事故ではなく作為的であると考えられます。

商品への細工を行いにくい店づくり

 そのような事件への対策として、スーパーなどの小売店は悪意を持った人物が異物を入れることができない環境を作り出すことが必要です。昨今のスーパーの売り場では、経費削減のためか店員をまったく見かけない店舗もあります。入店時に「いらっしゃいませ」と声をかけられることは非常に少なくなってきました。

 しかし、悪意を持った人物が針などを混入させる目的で入店した際に、店員から目を見ながら「いらっしゃいませ」と言われれば、悪事を働く気は多少なりともうせるのではないでしょうか。

 世界一の流通企業ウォルマートには、「10フィートルール」という決まりがあります。お客が10フィート(3.3m)以内に近づいたら、店員は「何か手伝えることはありませんか」と自分から先にお客に声をかけるというルールです。なぜお客に声をかけるべきなのでしょうか? それは、店員がお客を見ているということを示すためです。

 筆者もアメリカのウォルマートに何度も行きましたが、必ず入り口で声をかけられました。ウォルマートの大型店舗・サムズクラブでは、入店時の声かけはもちろん、店から出る際にレシートと商品が合っているか店員に確認されました。

 それに対して日本では、夜中に24時間営業のスーパーへ行くと、店内に店員の姿は見当たらず、万引きや異物混入などの犯罪はとても防げない感じです。

 その一方で、監視カメラを設置している店舗が多くなってきました。「当店は監視カメラを設置しています」と大きな警告の貼り紙をしている店舗もあります。入り口のお客の目につくところに大きな監視カメラのモニターを設置している店舗もあります。モニターを設置することで、監視カメラが作動していることをお客に伝えることができます。これらは、悪事を働こうとする人物に対して抑止力となりますし、一般の買い物客にとっても、監視カメラが設置されている店は、安心して商品を購入できるという効果があります。

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