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町田徹「見たくない日本的現実」

リーマンショック再来の兆候 サブプライムローン急増 投資マネー流入、ずさん融資蔓延か

文=町田徹/経済ジャーナリスト
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●米国経済全体に変調を来す恐れ

 米国の自動車販売は絶好調だ。14年が通年で8年ぶりの高水準となったのに続き、今年1月は前年同月比13.7%増、2月は同5.3%と記録的な伸びを続けている。これは、日本の自動車メーカーにとっても収益の追い風となっている。しかし、浮かれてばかりはいられない。消費者の高い自動車購買意欲の背景には、失業率の低下、ガソリン価格の下落、景気先行きへの期待感などポジティブな要因だけでなく、自動車サブプライムローンというネガティブな問題も横たわっていたというのである。

 気がかりなのは、かつての住宅サブプライムローンのように、自動車サブプライムローンがこのまま野放図な拡大を続ければ、米国経済全体に変調を来す恐れがあることである。IMF(国際通貨基金)によると、米国経済は15年に前年比で3.6%の高成長が見込まれており、世界経済全体の成長を同3.5%に押し上げるけん引役を期待されている。IMFが同0.6%にとどまるとしている日本経済にとっても、米国向け輸出はマイナス成長転落を避けるための頼みの綱なのだ。

 日本でも、1980年代のバブル崩壊の背景に、事実上の利回り保証と売買を証券会社任せにする、営業特金を使った過剰で乱暴な証券投資があったことは見逃せない。強欲すぎるマネーの利益追求は、経済全体を揺るがすことになりかねない。

 米国の自動車サブプライムローンの動向も、そうしたかく乱要因のひとつとして、今後の行方から目が離せなくなっている。
(文=町田徹/経済ジャーナリスト)

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