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いまだにパンケーキ店に長蛇の行列をなす人々の“頭の中” 日本は異常なのか

武松佑季/A4studio
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●ブームの息が長い理由

 しかし、若い女性のブームというのは得てして凋落も早いもの。だが、パンケーキは話題になってから少なくとも5年は経過している。息が長い理由はなんなのだろうか。

「日本独自のパンケーキである『ホットケーキ』の存在のおかげで、パンケーキに興味を持つ世代の裾野が意外と広いというのが一つ。それと、これまではB級グルメなどをいろいろ食べてブログなどでリポートするというカルチャーが、男性とは違い女性にはあまりなかった。女性たちが継続的に楽しめるフード系の趣味として、定着している点も大きいのではないかと思います」(同)

 実際にパンケーキ店の行列に並んでいる人たちからは、「生クリームとフルーツのトッピングも選べて楽しいし、並ぶのもアトラクションだと思えば許せる」(26歳・女性)や「ダイエットが台なしになっても食べたいものの一つ。男子で言うラーメンに近い」(30歳・女性)という意見が聞かれた。もちろん否定的な見方として、「オシャレなものを並んでまで食べてる自分に酔っているだけに見える」(29歳・男性)という声もあるが、そうした否定的な見方も含めてパンケーキカルチャーといえるのかもしれない。

●今後は“先祖返り”?

 ところでこのブーム、今後どうなっていくのかが気になるところ。

「見向きもされなくなってブームが終了するということは考えづらいですね。もうしばらくすれば熱が少し落ち着いて、一部の店舗が淘汰されつつ日常的なものになっていくと思います。そうすると起こり得るのが“先祖返り”という現象。海外発のパンケーキが定着することで、今まで身近にあったホットケーキの存在が見直され、『やっぱり日本独自のホットケーキが一番おいしい』と考える層も増えてくるでしょう。今後はおいしいホットケーキを出す純喫茶が話題となって、最近元気のない喫茶店カルチャーがもしかしたら盛り上がってくるかもしれませんね」(同)

 一過性で終わらず、昔から親しんだ味へも再度スポットライトを当てる可能性すらあるパンケーキ。ただのスイーツブームに留まりそうにないのが、この文化のおもしろいところだ。
(文=武松佑季/A4studio)

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