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ツルハ、なぜ屈辱のローソンFC契約?コンビニとドラッグS、潰し合いor共存共栄の岐路

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 流通に詳しい証券アナリストは「ドラッグストア業界は成長に陰りが差している」と指摘、次のように説明する。

「市場規模は14年に6兆円台に乗ったが、伸び率は前年比約1%増で過去最低。01年の前年比13.3%増と比べると、明らかに息切れしている。成長が息切れしてきた要因は、ドラッグストア市場の縮小にある。その背景は、言うまでもなく少子高齢化と人口減少だ。そんな中で大手の出店拡大が続き、都市部ではすでに飽和状態になっている。新しい商材を取り入れて既存店の売り上げを伸ばそうとしても伸び代がない。それに加えて大衆薬の販売解禁で競争は激化している。後は取り扱い商品の類似性が高いコンビニと共存共栄の道を探るか、安さを武器にコンビニ市場を侵食するしか成長の可能性はない」

大衆薬販売に成長の活路を求めるコンビニ業界

 成長息切れは、コンビニ業界にも同じことがいえる。コンビニ大手の15年度の新規出店計画数が5年ぶりに前年割れとなることが明らかになっている。既存店が5万店を超え、地域によっては飽和現象が表面化しているためだ。

 過去最多出店を今年も続けるセブン以外は、出店数を抑える。中でも抑制が目立つのがファミリーマートだ。出店は、当初計画より500店少ない1000店程度とみられている。売り上げが低迷している既存店のてこ入れに資金を投入しなければならない事情もある。ローソンも、今年度は前年度横ばいの1000店の見通しだ。

 巧みなドミナント出店と、抜群の商品開発力ならびに店舗運営力を誇るセブン以外は、出店拡大による成長戦略はあきらめたとも取れる。

 前出アナリストは「コンビニはもともと、規制緩和を追い風に成長してきた面がある。例えば、酒類の販売が解禁された時には、酒屋を加盟店に取り込んだりした。出店余地が狭まってきた今は、既存店の売り上げを伸ばすために大衆薬販売が課題になっている。それには、店に登録販売者を配置しなければならないが、コンビニにはその育成ノウハウがないため、ドラッグストアの協力が不可欠となっている。その認識が、ローソンとファミマでは共通している」と分析する。

 したがって、コンビニとドラッグストアとの提携は、当面の間、ローソンとファミマが主導するかたちで活発化するとみられている。だが、コンビニ側の思惑とドラッグストア側の思惑は違う。流通業界関係者は「双方とも思惑が一致している間は蜜月関係になるだろうが、期待が外れた途端、競争関係に変ずるのは避けられない」と危惧する。

 共存共栄のブルーオーシャンに漕ぎ出せるのか、食い潰し合いのレッドオーシャンに乗り入れてしまうのか、両業界の行方が注目される。
(文=田沢良彦/経済ジャーナリスト)

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