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鳩山由紀夫、14歳にして超高額所得者だった!高額所得者の悲惨な末路

構成=編集部
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大学教授とは異なる視点の研究

–丁寧な調査・研究が反映されていますが、菊地さんは普段、ソフトウェア会社に社員として勤務していらっしゃるんですよね。どういう経緯で研究、執筆を始めたのですか?

菊地 試験勉強が嫌いで受験勉強はほとんどせず、反動で大学では勉強しました。在籍した経済学部の授業には出ず、日本史の勉強ばかりしていました。たまたま入った歴史サークルが「大学院生養成所」のようなところで、レポートの作成や発表を鍛えられました。3年生の頃、ゼミ選びでは日本史に関係のある財閥のゼミが見つからず、企業集団を扱うゼミを見つけました。卒業論文を学術雑誌に投稿して採用されたものの、大学院に行くつもりはなく就職しました。卒論への批判を受け、定時退社して帰宅後に研究を続けていました。ある日、東京大学助教授の論文に違和感を覚えて反論文を送ると、その助教授が私を大変評価して下さり、学術団体に参加させてもらえました。論文の執筆を重ねると、さらに評価をして下さる方が増え、当時の明治学院大学学長から非常勤講師を依頼され、勧められるままに学術書を出版。06年に博士号も取得しました。また当時は新書ブームで、財閥の企画を持ち込んで上梓すると好評を博し「次も何か書いてください」と言われ、現在に至っています。

–文字通り、「在野の学者」ですね。

菊地 「在野の学者」だから、普通の研究とは違った視点で本が書けるのかもしれません。アカデミズムの世界では「狭く深く」が基本なので、財閥史の研究なら、1つの財閥を詳しく突き詰めて新たな知見を世に問うといった研究になりがちです。しかし、一般人から見れば、いくつもの財閥を「広く浅く」知ったほうがためになります。また、財閥研究はだいたい終戦までで終わり、現代までどのようにつながってきたのかは扱いませんが、実は就職活動でもビジネスでも、そこが一番役に立つのではないでしょうか。私が日本史や企業集団に興味を持ち始めたのも、一般書や雑誌から入っていったので、同じように一般読者に知識の橋渡しすることができればいいですね。

–類書のないユニークな内容ですが、これまでの著作との共通点や一貫性も感じました

菊地 なるべく長いスパンで、現在に続く記述にしようと心がけています。江戸時代から現代まで一気通貫で書けるのが私の強みだと思っています。そういう目で見ると、誰もが歴史に翻弄されていると痛感します。庶民だけでなく、資産家も金策で苦労を重ねています。かつては目の付け所などに感心した実業家でも、いつしか番付から消えていきます。「盛衰」という副題の通りですが、精査の結果が読みどころにつながっていると嬉しいですね。
(構成=編集部)

●菊地浩之(きくち・ひろゆき)
1963年北海道生まれ。國學院大學経済学部を卒業後、ソフトウェア会社に入社。企業勤務の傍ら、論文・著作を発表。専門は企業集団、企業系列の研究。2005~06年、明治学院大学経済学部非常勤講師を兼務。06年、國學院大學経済学博士号を取得。主な著書に『日本の15大財閥』『日本の地方財閥30家』(いずれも平凡社新書)、『図ですぐわかる! 日本100大企業の系譜』(メディアファクトリー新書)などがある。

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