また、「あんまり腕時計とかしないので」「今使っているiPhoneすら使いこなせていないので、買ったところで使いこなせないのはみえてる」など、そもそもApple Watchの必要性を感じないという感想も多かった。
このほかにもデザインについて、「とりあえずデザインはカワイイものがいい」「女の子が使いそうなかわいいもの出してください。サイバーっぽいやつじゃなくて」「バーバリーとのコラボで20万円だったら買う」と、厳しい評価も聞かれた。
●10~20代女性の琴線に触れない?
大なり小なり興味があるという人は多いが、購入意志があると答えた人はほんのわずか。8割以上の女性がiPhoneユーザーだったことを踏まえると、「必ず買う」が0人という結果はかなり意外に感じられるが、アンケートで最も多かった「買わない理由」は「iPhoneがあれば充分」というものだった。
確かに、若い女性たちのFacebookやTwitterなどの利用率は高いだろうが、スマホは常に持ち歩いているのだから「腕時計で確認できる」ことへのメリットはそれほど強く感じなさそうである。走行距離やカロリー消費量を表示できるという機能も、普段から運動しているほうでなければ、その機能をストロングポイントと捉えにくいだろう。
また、そもそも若い女性は腕時計をしている人がそれほど多くないのが実情で、「時間はスマホで確認する癖がついている」という声が上がっていた。そして腕時計を着用している人も、「時間を確認するツール」という側面よりも「高級ファッションアイテム」として身に着けている人が多数を占めていた印象。
こうして考察してみると、Apple Watchが10~20代女性の琴線に触れないのも納得だ。
だが08年、iPhoneファーストモデルが日本で発売された当時も、購入層は30~40代の男性Appleファンがボリュームゾーンであり、若い女性たちは興味があっても実際に購入したという人は少なかった。
それから約7年が経過し、iPhoneはスマホシェアにおいて、ライトユーザーといえる10~20代の女性からも圧倒的な支持を獲得していることを考えると、数年後には腕にApple Watchを巻いた女性が渋谷や原宿の街に溢れかえっているという可能性も低くはないだろう。
(文・動画製作=昌谷大介/A4studio)