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絶対的本命馬不在、混迷深まる春のG1 有力馬に不調やケガ相次ぐ 外国人騎手がカギ?

文=栗田シメイ/Sportswriters Cafe
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絶対的本命馬不在、混迷深まる春のG1 有力馬に不調やケガ相次ぐ 外国人騎手がカギ?の画像1ヌーヴォレコルト(「Wikipedia」より/Ogiyoshisan)
 競馬では春のG1シリーズが開幕したが、今年はどうも盛り上がりに欠ける。というのも、有力馬や人気馬の故障や不調、また海外G1へ出走し惨敗といった結果が相次いでおり、どうも小粒感が否めないからだ。3冠馬オルフェーヴル、ジェンティルドンナ、ジャスタウェイといったターフを沸かせたスターホースたちの穴を埋めるには至っていない。

 有力馬たちの現状をざっと紹介すると、フェブラリーステークス連覇のコパノリッキーが骨折により長期休養。高松宮記念では勝利した香港馬エアロヴェロシティの強さだけが際立ち、あらためて海外短距離馬の力を見せつけられた。

 昨年、日本馬が2勝したドバイワールドカップデーでは、エピファネイア、ハープスターをはじめ、ダービー馬ワンアンドオンリー、最優秀ダート馬のホッコータルマエら国内最強クラスの有力馬が参戦したが、いずれも完敗。

 古馬に目を向けると、G1で5勝したゴールドシップはアメリカジョッキークラブカップ(G2)で着外に沈むなど安定感を欠き、菊花賞馬トーホウジャッカルは右前脚の挫石により天皇賞を回避。皐月賞馬イスラボニータも、今年初レースとなった中山記念(G2)で5着に沈んだ。

 人気・実力ともに最上位とみられる一昨年のダービー馬キズナは、骨折後の復帰戦京都記念で3着、大阪杯(いずれもG2)では2着と振るわなかった。特に昨年完勝した大阪杯では、直線での叩き合いの末、3カ月の休み明けのラキシスに“力負け”といわれても仕方がない内容で敗れた。

 短距離・マイル路線も、これといって抜けた馬は見当たらず、安定感抜群のオークス馬ヌーヴォレコルト、ラキシス、ハープスターらのいる古馬牝馬を除けば混戦模様といえるだろう。前哨戦はあくまで調整の色が強いのか、海外の馬場に向けて適応を図っているためなのか、いずれにしろ現在の国内の競馬界で絶対的な存在感を放つ馬はいない。

今春のクラシック路線を占う

 今年の3歳勢で最も話題を集めたのはルージュバック。51年ぶりに牝馬できさらぎ賞(G3)を制し、無敗のまま桜花賞へ向かった。その圧倒的な末脚から「凱旋門賞に出走してほしい」との声も上がるほど期待値は高かったが、桜花賞本番ではルージュバック含め、その他出走した2頭の無敗馬たちは見せ場なく敗れ去った。勝利したレッツゴードンキにしても、次走オークスでは距離の不安が残り、絶対視はできない。レース展開のアヤもあり、まだ結論を出すには早いが、ルージュバックをジェンティルドンナ、ダイワスカーレット、ウオッカ、ブエナビスタといった稀代の名牝と比べるのは少し酷かもしれない。

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