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食中毒や異物混入、なぜ発生?和式トイレでズボン汚染、作業着の自宅持ち帰り…

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作業着を自宅で洗濯するのもNG


 ただし、食品工場の責任者は、従業員教育の前に考えるべきことがあります。トイレでの手洗いの必要性を説く前に、まずは温水で手を洗えるようにしなければなりません。あまりに熱いと手が荒れてしまいますが、冷水のままでは十分に手を洗わない人もいるからです。そのため、手を洗うための適切な水量と温度を整えてから、従業員教育を行う必要があります。

 また、ノロウイルスの感染経路を考えたとき、和式のトイレは改善すべきです。例えば、和式のトイレでおなかを壊している人が用を足した場合、作業着のズボンの部分がウイルスに汚染されてしまう危険があります。また、食品工場内で使用する作業着を従業員が管理し、それぞれの自宅で洗濯しているケースが多くあります。しかし、ノロウイルスの汚染や農薬の混入などのリスクを考えると、作業着は工場内で管理するべきです。

 食品工場の中には、常に「安全、安全」と、しつこいぐらいに安全について考えるような存在が必要です。多くの人が「作業着は前から自宅で洗っているので」と言っても、頑固なまでに「いや、作業着は持ち帰るべきではない」と言い続けることが大切なのです。

 今後、食品工場ではフードディフェンスの担当部門を明確にすることが重要になります。そして、食品工場の責任者は、工場が存続できるように、発生の可能性があるリスクについて常に考え、予防策を講じなければならないのです。

 例えば、毛髪の混入などは発生する可能性こそ非常に大きいですが、経営への影響度は比較的低いリスクです。しかし、農薬が混入してしまったら、たった一度の事故でも経営に対するダメージは計り知れません。そして、そういった「思いもよらない事故」が実際に起こり得ると想定し、予防策を考えることが、工場長には求められるのです。

 ノロウイルスなどによる食中毒が発生する前に、和式のトイレを改善し、作業着を家庭で洗うことを禁止する――これが、食品工場の責任者が一刻も早く取り組まなくてはならない仕事なのです。
(文=河岸宏和/食品安全教育研究所代表)

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