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異例ずくめ!雪国まいたけ、米ファンド完全支配劇の真相 なぜ銀行はアウトすれすれの行動

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 結論からいえばインサイダーではないものの、かなり手荒い。ベインはTOB公表前に大平氏から担保として株券を預かっている銀行に対し、「担保権を実行してTOBに応募してくれ」と依頼し、銀行側も了承。担保権を実行するまでは株券は銀行のものではないので、応募予約契約を結んだ。

 TOBの際、買収者が事前に大株主に応募を依頼して応募契約を結ぶというのはよくあることで違法ではない。だが、このケースでは、ベインが銀行に応募を依頼した時点ではまだ銀行は担保権を実行していないので、大平氏から株を取得していないことになる。金融商品取引法167条1項は、非公開のTOB情報を得て株を買う行為を禁じている。それによりのちに利益を得なくても、売却しようが保有し続けようが買った時点でアウトなので、担保権実行で株券を取得する場合もアウトなのではないかという疑問が湧く。

 実際にこれはアウトなのだが、「除外規定というものが同じ167条の5項に定められており、買収者に依頼されて株を買う応援買いはインサイダーには当たらないと書かれている。つまり、買収者に依頼されてTOBに応募するためにTOB実施公表前に市場で株を買い、応募することはセーフ。今回の6行による担保権実行も応援買いの一種という解釈になる」(インサイダー取引規制に詳しい弁護士)。「買収者に依頼されている」ことがポイントで、勝手に応援買いして応募すればアウトだ。

●同業者も驚く、銀行の大胆な行動


 大平氏は6行からの担保権実行について事前に何も知らされておらず、TOB公表当日の朝、6行中5行は早朝に大平氏の自宅郵便受けに実行通知を投函(消印がないので郵便は使っていない)し、第四銀行は「朝8時に自宅に行員が届けに来た」という。無論、不意打ちの担保権実行が法に触れるわけではないし、借りたお金を返せないほうが悪いといえばそれまでである。

 しかし、大平商事が借りている37億円の大半は、雪国まいたけがまだ上場する前の時代に、雪国まいたけに出資するために借りた元本とその金利分。つまり、借りたお金は雪国まいたけの事業に使われている。また、「ずいぶん前に第四銀行の融資先が倒産し、担保にとっていた不動産を買ってくれと頼まれ、雪国まいたけで買うわけにはいかなかったので大平商事で買うことにし、その時に借りた分も含まれている」(大平氏)という。

 しかも、TOB公表前の雪国まいたけの株価は200円前後だったので、同社株の担保価値と滞っていた借金はほぼ同額。担保割れは起こしていなかった。

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