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異例ずくめ!雪国まいたけ、米ファンド完全支配劇の真相 なぜ銀行はアウトすれすれの行動

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 結局、修正の対象となった原因は、新工場建設用に取得しながら、後に計画が変更になった土地に関する費用処理の方法や、固定資産減損のタイミング、単年度処理すべきだった広告宣伝費を複数期間で分割処理した問題などで、大平氏が会社資産を私的に流用したということではない。利益の修正額も、修正対象となった5期間全体で1億3600万円にとどまった。

 だが、社長を辞めないと上場維持ができない状況に陥り、やむなく経営から退いた。ところが後任の経営陣が品質維持には不可欠の農薬検査の頻度を下げたり、一部の役員が法外な額の役員報酬を要求したり、法人クレジットカードで私的遊興費を賄ったりということが大平氏の耳に入ってきたので、会社側へ試算表を見せろと言っても見せない。そこで、取締役の入れ替えのための臨時株主総会開催をもくろんだが、現経営陣を支持している銀行はこうした会社の実態を知らないため、臨時株主総会を阻止したいと考えたのだろう。以上が大平氏の主張と分析だ。

 大平氏はSESCから株価操縦疑惑までかけられた人物であるだけに、同氏に対する金融庁や東証の評価は推して知るべしだ。

 大平氏に言い分はあるにせよ、雪国まいたけは社外調査委員会から創業オーナーの影響力が強すぎることが問題視された企業である。経営を退いても大株主であり続ける限り、影響力の根本的な排除は難しいので、株を売却させるところまでやって初めて、コーポレートガバナンスの正常化という観点で合格点をもらえるのは間違いない。大平氏が役員の入れ替えを求めて臨時株主総会開催をもくろめば、銀行やその後ろに控える当局が、大平氏が復権を狙っていると考えて警戒感を強めるのは、ごく自然だろう。

●実は際どかったベインの3分の2獲得

 そしてもう一つの注目ポイントは、78%という記録的な低水準の応募率だ。280以上もある過去のスクイーズ・アウトの事例のうち、9割以上の応募を確保できなかった事例はそのうちの2割もない。まして8割以下となると、その事例は十数件しかない。

 一般に応募率が低くなる要因としては、会社側が賛同しない(つまり敵対的買収)、TOB価格が低すぎる、会社側は賛同しているが大株主の一部が賛同していない、などが挙げられる。昨年5月にTOBが実施されたローランドのケースでは、経営陣が賛同する一方で同社創業者・梯郁太郎氏が反対したため、応募率は82.92%にとどまっている。今回も担保権実行という強硬手段を行使された大平氏から、なんらかのかたちで巻き返しがあるのではないかという期待が、TOB開始当初には存在していたのは事実だ。

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