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ルネサス黒字化の立役者・作田会長をトヨタが解任?自動車メーカーの聖域を侵し怒り買う

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果敢な作田改革


 ルネサスに乗り込んだ作田氏は、さっそく「変革プラン」を打ち出した。「徹底的に収益にこだわりたい。利益のない企業は虚しいだけだ」と利益重視の姿勢をはっきり打ち出した。ルネサスは経営統合してからリストラを日常茶飯事のごとく繰り返しており、従業員は発足当時の4万2800人から14年3月末には2万7200人と4割近く減った。それでも作田氏は「人員の余剰感は25%ある」と述べ、17年3月期末までに国内8工場の閉鎖や大幅縮小を打ち出した。

 荒療治の結果、ルネサスの15年3月期の連結最終損益は740億円の黒字(前期は52億円の赤字)に転換する見込みだ。統合前のルネサス時代の08年3月期以来、7年ぶりの最終黒字である。

トヨタの虎の尾を踏んだ


 人員削減と工場閉鎖以外に、作田氏は採算性の低い製品や、価格変動の大きい事業からの撤退を決断した。それでもまだ利益率はライバルより低かった。米テキサス・インスツルメンツの粗利益率は58%、マイコン専業のマイクロチップは56.5%(14年10~12月期)なのに対し、ルネサスは40.9%止まりだ。

 ルネサスの粗利益率が低いのは、自動車メーカーの仕様に沿った特注品を下請け的につくってきたからだ。作田氏は、これにメスを入れることにした。これまでは売り上げの確保を優先して値下げ要求に素直に応じてきたが、顧客とシビアに価格交渉することを現場の社員に強く求めた。それまでルネサスは、自動車メーカーと価格アップの交渉をした経験がほとんどなかったという。

 しかし、トヨタにしてみれば、自ら主導してつくったルネサスが“脱トヨタ”色を強めることを認めるわけにはいかない。「トヨタの虎の尾を踏んだために、作田氏は解任された」と業界内ではいわれている。
(文=編集部)

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