上重聡アナ(「日本テレビ 公式サイト」より)
東京スポーツや夕刊フジなどでこの問題が報じられると、批判が殺到、特にインターネット上では「番組を降板したほうがいい」「社会人としてありえない」などと辛辣な声が上がった。日テレで仕事をしている放送作家はこう語る。
「日テレは昨年、3年ぶりに視聴率三冠王を達成するなど、今絶好調です。そこで上重アナの問題が発覚したとあって、他のメディアとしては『待ちに待った、叩く要素が生まれた』という感じでしょう。同局のアナウンス部は今ピリピリしていて、『マンション』『車』といった単語に敏感になっているようです。アナウンス部とはあまり関わりのない制作部の社員ですら、『俺たちも気をつけないと……』と言っていますから、この問題が日テレに与えた衝撃は小さくないでしょう」
高校時代は名門・PL学園高校野球部のエースとして甲子園に出場、2003年に日テレに入社した上重アナ。13年目となる今年4月から『スッキリ!!』の新司会に抜擢されたが、その直後に問題が発覚した。上重アナの人柄について、前出の放送作家は語る。
「性格としては真面目で、誠実なほうだと思います。以前、私が制作に関わった番組で上重アナを起用しましたが、私たちのような出入り業者にも、スタジオ入りする時や帰る時にきちんと目を見てお辞儀をしてくれました。今回の騒動では、関係者に手紙やメールでお詫びをしているようです」
また、別のテレビ局関係者は、業界特有のシステムについてこう語る。
「新番組が立ち上がった時など、出演するタレントとスタッフを集めて食事会をすることがよくあります。また、継続中の番組でも、そういった会が定期的に行われるのですが、親睦を深め、タレント側はスタッフへの印象を少しでも良くしようという狙いがあります。ただ、今回の件は局アナと実業家の間にどういう関係があって、やりとりがされたのか……。テレビの世界に身を置く人間としても、あまりに不可解なことは確かです」
日テレといえば、昨年、アナウンサーとして入社予定だった笹崎里菜さんが銀座のクラブでアルバイトをしていたことを理由に内定を取り消されたとして、東京地方裁判所に提訴する騒動があった。今年に入り和解が成立し、1日には笹崎さんも出席した入社式が行われたが、毎年恒例の芸能人のサプライズ登場や、新入社員による野外での記念写真撮影が中止されるなど、異例の厳戒態勢が敷かれた。
笹崎さん騒動の際のキーワードともいえる「清廉性」に加え、「マンション」「車」もタブーになりつつある日テレでは、当分の間ピリピリとした空気が続きそうだ。
(文=編集部)