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ワーク・ライフ・ハピネス 第5回

月100時間残業、休日なしでも社員はイキイキ!なぜあんな企業がハピネス?

構成=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー
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ハピネス企業とは

鈴木 野呂さんとは10年近くのお付き合いになりますが、常に上を目指して走り続けているように思います。自分を動かす原動力は何だと思いますか?

野呂 僕はビリが好きです。自分のレベルが上がるごとに、付き合うコミュニティ(人脈)を変えています。自分がビリになるコミュニティを選んでいます。今つながっているコミュニティの中には、50万円のスーツをぱっと買う人や、京都の祇園で100万円使って遊ぶ人もいます。そんな人たちの中では僕がビリにいますが、その中にいるからこそ、僕もそのレベルを目指そうという気になるのです。常に尊敬する人がいて、その人から言われたことは絶対にその通りにするようにしています。そうやって自分を向上させてきました。

 いつも自分と同じレベルの人としか付き合わなければ、上を目指すこともなく、自分がダメになっていきます。上を見ることができる人と積極的に付き合っていくことが、向上のコツです。

 それから僕は「欲望ノート」というものをつけています。やってみたい仕事、行ってみたい場所、一緒に仕事をしたい人など、やりたいことをノートに書いて忘れないようにしています。もう200以上たまっていて、さらに毎日10個ずつ増えています。欲があるからこそ、がんばれるのです。

鈴木 最後に、野呂さんから見て、ハピネス企業になるために必要なことは何だと思いますか?

野呂 カンパニーとは「一緒にパンを食べる」という意味だと聞いたことがあります。社長一人が号令を出して、社員がそれに従うというのではなく、社員全員が自主性を持ってプロとして働き、喜びを共有するコミュニティが形成されている。それがハピネス企業だと思います。社長一人のエンジンよりも、社員が10人いるならば10個のエンジンとなるほうが強いのです。

『実践ワーク・ライフ・ハピネス2』に登場するハピネス企業は、楽しいサークルの延長にあるのではなく、社長から社員までプロであり、厳しさがある。仕事を通して喜びを共有するため、社長がさまざまな仕掛けをしている。社員を金儲けの道具とは考えていません。深海探査艇を作ってテレビでも話題になった浜野製作所や、世界コマ大戦を企画して世界的なムーブメントを起こしたミナロなど、会社が一体となることを社長自ら考えています。そういう会社の社員が、社長を嫌いになるわけがありません。

 社長が社員をプロとして育て、成長した社員は自分たちが会社を支えているという実感を持つようになれば、自然に給料も増えていくものです。

 それを実現した企業が、社長も社員も、そして社員の家族も幸せになるというハピネス企業でしょう。

鈴木 ありがとうございます。大変参考になりました。
(構成=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー)

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●鈴木領一(すずき りょういち)
思考力研究所所長(http://suzuryou.com/) ビジネスプロデューサー&コーチ
行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。
プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。
また『100の結果を引き寄せる1%アクション』(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されベストセラーとなっている。

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