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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」 (5月2日)

「低カロリーの食事で痩せる」の間違い&危険な愚行?菓子パンやマーガリンは厳禁!

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
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 要するに、「1日の食事全体で何キロカロリー以下がいい」「それ以上は悪い」というのは、単なる幻想にすぎません。重要なのは、私たちが食べる食品の中にどれだけの栄養素が含まれているか、ということです。その栄養素の密度のことをN/Cレートといいます。Nは栄養素という意味のニュートリション(nutrition)を表し、Cはカロリー(calorie)を表しています。N/Cレートの高い食品を積極的に摂取したほうがよいわけですが、それは難しいことではありません。お米でいえば、白米より玄米のほうがN/Cレートが高いですし、野菜であれば皮をむかないほうが高くなります。砂糖は、カロリーはありますが栄養素はほとんど含んでいないのでN/Cレートは最低の食品ですし、海藻類はカロリーがほとんどないのに栄養素がぎっしり詰まっているため、N/Cレートが最高の食品といえます。

 正しい意味でのダイエット中であれば、なおさら油を選ぶ時はオメガ3脂肪酸をどれだけ含んでいるか、という点を重視するべきです。最新の栄養学の研究でわかってきたのですが、体に必要なオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、その摂取バランスが重要なのです。しかし、日常的な私たちの食事を通じてオメガ3脂肪酸を摂取することが難しく、その摂取比率にアンバランスが生じていることが指摘されています。私たちは圧倒的にオメガ6脂肪酸偏重の食生活を送っています。油を摂取する総量も大事ですが、それよりもっと大事なのは油の摂取バランスです。オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の理想的な摂取比率は1:4といわれています。このバランスが崩れていることが、さまざまな疾病、特に生活習慣病の原因になっていると指摘されています。

 オメガ3脂肪酸を多く含んでいるのが、亜麻仁油、しそ油、えごま油などです。最近これらのオイルに注目が集まっているのは素晴らしいことだと思います。品質を見極めて、積極的にオメガ3脂肪酸を摂取することをおすすめします。ただし、オメガ3脂肪酸は熱に弱いという性質があるので、できるだけ生の状態で摂取するのがいいでしょう。サラダのドレッシングに使ったり、豆腐や納豆、パスタを食べる時に振りかけるといいでしょう。

 体重を減らしたいと思っても、必要な栄養素はきちんと摂取しなければ健康を損ねることになってしまい、それこそ本末転倒だと知っていただきたいと思います。油はダイエットの敵ではありません。むしろ心強い味方なのです。繰り返しますが、重要なのは摂取する油を慎重に選ぶことです。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

●南清貴(みなみ・きよたか)
フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、からだと食の関係の重要さに気付き、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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