1月、東京・下北沢でのライブ後に報道陣やファンに囲まれる山本圭壱
山本は2006年7月に淫行容疑で吉本興業を解雇されて以降、何度か本格復帰の気運も持ち上がったもののいまだ実現していない。だが、今年に入ってから山本の動きが活発化している。1月には、東京・下北沢でお笑いライブを敢行。3月には広島、4月には宮崎でもライブを行った。いずれも料金設定はなく、終演後に客が投げ銭するシステムを取った。そして5月5日からは、山本がパーソナリティーを務めるラジオ番組『極楽とんぼ 山本圭壱のいよいよですよ。』(宮崎サンシャインFM)がスタートした。
山本については、松本人志(ダウンタウン)がテレビ番組内で復帰への理解を示したり、山本の相方である加藤浩次や田村淳(ロンドンブーツ1号2号)が復帰について再三言及したりしている。これまでの芸能界の慣例を考えると、騒動からすでに約9年が経過しており、そろそろ復帰しても不思議ではない。だが、現在は所属事務所なしのフリーとして活動している山本の本格復帰は難しいと、芸能界関係者は語る。
「いくら吉本芸人が呼びかけても、吉本幹部が山本のことを快く思っていないので、復帰は厳しいでしょう。無職のまま9年も生き延びている理由は、スポンサーがついているからです。相撲でいうところのタニマチですね。いわゆる神秘的なものを売っている会社で、あまり評判は良くありません。にもかかわらず、山本は芸人仲間やスポーツ選手をこの人物に紹介している。これを、吉本側が問題視しているのです。大手であり前所属事務所でもある吉本が手を引いているのに、あえて山本獲得に乗り出す事務所は出てこないでしょう」
では、スポンサーとなっているタニマチ側のメリットはなんなのだろうか。あるお笑いタレントが話す。
「彼らは、有名人と知り合いであることを誇りに思う傾向があります。例えば、深夜に飲んでいて電話一本で呼べることにメリットを感じたりするのです。いわば、金持ちの道楽的な側面が強いですね。飲食費を全部出してくれるだけの場合もあれば、飲み食いした後にお車代をくれる場合もある。そうやって付き合うことで、イベントなどの仕事をくれるわけです。まして、知り合いの有名人を紹介してくれるとなれば、会社にとって山本さんは大事な人になります。ただ、芸人の中にもタニマチとの付き合いが苦手な人も結構いますね。寝ているのにいきなり電話掛かってきて、行かなければいけないこともありますから」
山本は活動休止中にアルバイトをしている姿が週刊誌に報じられたこともあったが、私生活は謎に包まれたままだった。
「時給数百円のアルバイトだけで、生活していけるはずはありません。芸能人は一度売れてしまえば、その後の生活はどうにかなるのです。山本さんほどの知名度があれば、寄ってくる会社はありますから。山本さんとタニマチがどの程度の付き合いかはわかりませんが、“投げ銭ライブ”で済むには裏があるわけです」(同)
山本の本格復帰は遠いのかもしれない。
(文=編集部)