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町田徹「見たくない日本的現実」

安倍首相、姑息な温暖化ガス削減目標 だまし討ちで脱原発論封じ、対応が大幅遅れ

文=町田徹/経済ジャーナリスト

 米海洋大気局(NOAA)の6日の発表によると、世界の大気中の二酸化炭素(CO2)平均濃度は今年3月、測定開始以来初めて400PPM(PPMは体積比で100万分の1)の大台を超えた。NOAAによると、産業革命後に人類が化石燃料を燃やしたため、CO2の濃度が120PPM以上も上昇したという。地球温暖化に伴う被害を予防するには、CO2やメタンなどの温暖化ガス濃度を合計450PPMまでに抑える必要があるとされている。NOAAは、抜き差しならない事態とみているという。

 安倍首相自身が出席する6月のサミットや、新たな温暖化ガス削減の枠組みを決める12月のCOP21まで、時間は十分に残されている。京都議定書以来、これといった効果を発揮してこなかった枠組みに付き合い続けるのではなく、実効性のある新たな枠組みをつくるために世界をリードする方向に舵を切り直せないだろうか。安倍首相にもう一度熟考してもらいたい喫緊の課題である。
(文=町田徹/経済ジャーナリスト)

町田徹/経済ジャーナリスト

町田徹/経済ジャーナリスト

経済ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
1960年大阪生まれ。
神戸商科大学(現・兵庫県立大学)卒業。日本経済新聞社に入社。
米ペンシルべニア大学ウォートンスクールに社費留学。
雑誌編集者を経て独立。
2014年~2020年、株式会社ゆうちょ銀行社外取締役。
2019年~ 吉本興業株式会社経営アドバイザリー委員
町田徹 公式サイト

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