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神樹兵輔「『縮小ニッポン国』のサバイバル突破思考!」

公務員や民間業者、国民の個人情報の売り買い横行 マイナンバー制で回復不能の重大事故も(後編)

文=神樹兵輔/マネーコンサルタント
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 上記はたまたま発覚した事例ですが、バレない事例は全国にゴマンとあるはずです。探偵調査業務という商売がある限り、個人情報の秘匿において個人情報保護法はさほど役に立っているとは思えないのが筆者の率直な感想です。むしろ、これまで以上に個人情報の集積が進むマイナンバー法が来年から施行されると、ますます恐ろしい世の中が現出するだろうと懸念せざるを得ません。

国民のプライバシー権への重大な侵害

 マイナンバー法は、かつて反対の声が強く、政府が成立を断念せざるを得なかった、特定個人を識別するための番号を国民全員に割り振る「国民総背番号制」の焼き直しです。行政事務の縦割りの無駄を排することによる効率化をアピールしているものの、主眼は国民のプライバシー権への重大な侵害(自己情報コントロール権の剥奪)を前提とした法律にほかならないのです。

 納税面における所得の把握のみならず、固定資産・金融資産の把握、社会保障面での年金記録、病歴、遺伝情報など、他人に知られたくないありとあらゆる個人情報を、本人の同意なく国家が一元的に管理コントロールしようという恐るべき法律なのです。防災対策などもアピールしていますが、現時点ですらまともに機能していないのに、情報一元化で国民の命が守れるなどというのは、とんだ牽強付会です。

 当然ですが、行政官吏による盗み見や管理面の瑕疵による情報漏えいがあれば、回復不能の重大事態も危惧されます。ベネッセの顧客情報漏えいどころの話ではないのです。

 前回紹介した探偵調査業務における「情報屋・データ屋」の跋扈も危惧されます。実際、サイバー攻撃に対するセキュリティー対策すらおぼつかないのが現状ですから、時期尚早といわねばならない制度なのです。アメリカではID詐欺などの犯罪を助長しており、イギリスでは人権侵害装置として「国民ID制度」はすでに廃止されています。マイナンバー制が、将来の日本国の財政破綻を見越し、預金封鎖や資産課税強化を行うための準備が真の目的と揶揄されるゆえんです。

 政権に飼いならされた新聞、テレビのマスメディアが政権と歩調を合わせる中、私たち国民は「ゆでガエル」状態を余儀なくされていることを自覚しておくべきです。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)

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